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猫に愛されし忍者が異世界英雄になる  作者: ねこむ
森の国編
2/33

忍2

ここはどこあなたはだれ?



盗賊達を全て首元まで地面に沈め


猫べえは老人の側に降り立つ


「光遁治癒の術」


あちこちから血を流していた老人を光が包み何も残さずに癒す


「命に別状はないようだが気をつけられよ」


にこりと笑った猫べえに釣られるように笑い出す老人


「あんたとんでもない御仁じゃな」


そう言って猫べえの肩をたたく


指を立てた猫べえが一言


「光遁全治癒の術」


地面に座り込んでいた冒険者達を光が包む


それまで喋る事さえきつそうだった冒険者達がゆっくりと立ち上がる


「ははあんた確かにとんでもないぜさっきまで死ぬ覚悟した怪我が何も残ってない」


護衛の冒険者達のリーダーらしき男が礼を言って名乗る


「危ない所をありがとう僕は護衛に雇われた冒険者達のリーダーでムヨイです」


そしてお互いの話をするうちにおかしなこと気がつく


意外とポピュラーだったはずの忍者のクラスを知らない彼ら


この森ルーバム大森林というのだそうだがそんなマップわしは知らない


「お主招かれ人のようじゃな」


老人バームさんはそう言って頷く


「招かれ人ってあの」


首を傾げるわしを見つめるムヨイ達冒険者パーティー


「私知ってるよ」


そう言って歌いだす少女オエルちゃん


その者正しき者にして女神が招きし者人々の危急の折に現れてそを救い


ひいては世界を救う者


我が愛する子らよ彼者とともに強くやさしくあれ


そが女神の導きなり


歌い終わるとお辞儀をするオエルちゃん


「孫の歌でわかってもらえたと思うが招かれ人とは


危急の折に招かれる者おそらく孫の願に引き合うお主を


女神様が招かれたのだろうこの世界の守り手として


詳しい話は神殿で女神様ご自身からお話があるじゃろう」


バームの説明に頷く猫べえ


「あとはこいつらをどうするかじゃな」


そう言って殺気を放ちながら生首ぜんとして首まで埋まっている盗賊達を見渡す


途端に青くなり命乞いをする盗賊達を見下ろしながらバームに尋ねる


「この辺ではこいつらのような連中はどう扱うのだ」


猫べえの質問にバームは答える


「捕らえた者に一任されておる」


先ほどまでの怒りがよみがえったのか言い放つ


「そいつらは賞金がかけられた盗賊達です構成員は


たぶんここにいるだけでしょうから根城を吐かせて溜め


込んだ宝を根こそぎにしてはいかがでしょうか?」


ムヨイも眉間を引きつらせながら提案する


結局根城を吐かせ急襲わずかにいた盗賊達も


仲間が捕らえられていることを聞き降参血を見ることもなく


事体は収束するその際囚われていた人々を救出する


溜め込まれていた金貨銀貨合わせて十万ゴールド


プラス武器防具の類が百点どれも奪われた物らしく血など


がついてはいるがかなりの値段がつきそうだという


そして盗賊達といえば


猫べえに金縛りを重ねがけされ根城にあった馬車にすし詰めにされる


そしてとどめに一言


「これを落としたらお前ら死ぬから」


そう言って術符を離れた木に投げつけると途端に爆発し跡形もなくなる


途端に青くなってわずかに動く体を寄せ合って術符を押さえてから涙目で


「貴様には血も涙もないのか」


そう叫ぶが猫べえの視線と


「何なら町まで仮死状態で運んでもよいのだぞ生き返れる保証はないが」


この言葉で黙らされる


出発し馬車の脇を歩く猫べえにムヨイ近づいてきて


「あの術符はやりすぎじゃないか」


その言葉に猫べえはいたずらが成功したかのように笑みを浮かべると


「あれ単なる強制睡眠符落としても眠るだけじゃよ精々肝を冷やしておればいい」


ムヨイは必死に笑い出すのをこらえながら足を進める


次第に木々の間が広がり夕日が射す中馬車は目的地に到着する


「ようこそ森の町フォレスティアへ」


門番のオークとオーガのコンビが笑みを浮かべて出迎える

悪は滅びた2



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