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猫に愛されし忍者が異世界英雄になる  作者: ねこむ
森の国編
19/33

忍19

主人公降臨

「前回はここでやつらに逃げられましたでも」


国王の言葉に頷くその場の面々


「罠にかかったわ案外抜けてるのね」


そう言って冷たい笑みを浮かべる王妃


その周りには心を同じくする長たち


「それでは袋の口を閉じろ」


合言葉が一斉に伝達される


杯を掲げ勝利を疑わない黒幕たちを一斉に襲撃し


検挙する


「さあ舞台は整った主人公殿


出番だ


奴等の親玉に正義を見せ付けてやってくれ」


舞台は女神を祭る総本山


神山に建立された大神殿


敵は大司教


神の愛を体現する立場の聖職者


相手にとって不足なし


「なぜだーー」


神殿の広間で男の声が響く


突然始まった大量検挙粛清の嵐


男が信者たちを洗脳しもうすぐそこまで近づいていた


歴代最高の大司教として歴史に名を刻むはずの男の計画が


今音を立てて崩れている


「なぜ各国が手を結びわしの配下を


捕らえている疑心暗鬼にとらわれている筈ではないのか


まるで招かれ人様が前回来られていた時のように」


男の前に跪く枢機卿達も


大司教の問いに答えられない


誰一人として猫べえの存在を


知る者は居なかったのである


すべては森の町の枢機卿マーバンが


情報を隠匿


本山には髪の毛ほども悟らせなかった


「はははははは」


その場に笑い声がこだまする


「誰じゃ姿を現せわしは神の代弁者大司教不敬であるぞ」


ヒステリックな男の怒声が響くと


「不敬なのはどちらだ大司教


貴様誰に仕えておるつもりだ」


後ろから聞こえる声にゆっくりと振り返る


大司教


その目の前には


女神スクルドが笑顔をたたえて


降臨していた


「尊き女神スクルド様突然の降臨


いかがされましたか?」


大司教は努めて平静を装い


女神に跪くが


「取り繕ってもおぬしの正体はもはや明らかじゃよ」


女神の宣言に全身に汗をかく大司教


「何を仰せなのか解りかねますが」


それでも必死に弁解し誤魔化そうとする


「大変です大司教様本山が各国の軍勢に包囲されています」


駆け込んできた大神殿の上級神官の言葉ににやりと笑って


「お聞きのとおり不心得者が御前に現れました


私は皆の指揮を執らなくては」


そう言いその場から逃れようとする大司教の耳に


「皆に伝えよその軍勢はわれが呼んだ物いかなる者もここより逃がさぬためにな


故に敵意を向けぬ者


悪事に加担せぬ者に刃は向けぬ


心を静め


己が身の証を立てよと」


最上位者であるスクルドの言葉に


上級神官は平伏し


「解りました皆に伝えます」


そう答え伝令に走る


「さてこれで皆に混乱は無くなる


話を戻すか大司教返答がまだであったな


さて貴様誰に仕えておるのだ」


先ほどまでより鋭さを増したスクルドの眼差しが


大司教を刺し貫く


そこに現れる猫べえ


「貴様何者だここに入れるのは


私が許した者のみなのだぞ」


語気を荒げ猫べえを睨み付ける大司教


「よい我が許す」


背中から聞こえる女神スクルドの声


「そいつは我の呼び声に答えた我の代行者招かれ人である」


大司教の顔から見る間に血の気が引いていく


「やはり来られていたのか迂闊な動きを


してしまった」


そうつぶやくように言った後


膝から崩れ許しを請うかのように跪く


それと同時に目から光が失せる


「大司教もだらしないものだ」


勝手に口だけが動いて言葉を紡ぐ


「何者だ名乗るがよい」


スクルドの命に


「はじめて名乗らせていただく


我らはかの邪神ロキさまに見出されしもの


あなた様は我ら邪神がまかれた種の一つを


潰したにすぎない


我らは悪意と悪戯の種シーズである」


判らん奴が出てきた

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