忍1
忍者が異世界で・・・・
まあひとつ読んでみて
VRMMOゲームTCOの最強ニンジャ猫べえは暇をもてあましていた
なにせフレンドの猫目丸はログインしてこないし来る奴はと言えばPKの馬鹿ばかり
「引退の時期かのう」
そう呟いている猫べえの耳に誰かの助けを求める声が響く
「誰か助けてこのままじゃおじいちゃんが死んじゃうよう」
どこかはわからぬ少女の叫びに立ち上がり天へと飛び上がる
「待っておれ今すぐ行くぞ幼子よ」
天にその声吸い込まれると同時に現れたゲートが猫べえを飲み込む
ところ変わってここはとある異世界の森の中
孫を背に守りながら盗賊と戦う老人
若いころ兵役で戦場を渡り歩いていたとはいえ多勢に無勢
護衛の冒険者たちもすでに盗賊によって重傷で立てなくなっていた
「孫には指一本触れさせんぞ」
体のあちこちから血を流しながらも必死に孫をかばう老人
少女は目の前で自分をかばって血まみれになっていく冒険者と祖父にとうとう耐え切れずに叫ぶのだった
「誰か助けてこのままじゃおじいちゃんが死んじゃうよう」
少女の叫びは世界の境界さえも飛び越えてニンジャを招く
あざ笑いながら老人刃を向ける盗賊
「あきらめなおじょうちゃんこんなところに助けなんて来るもんか後でかわいがってやるよ」
そう宣告しながら舌なめずりをするが
「それわどうかな悪漢共」
その声と共に馬車の上に降り立つ猫べえ
「てめえ何者だ」
盗賊の怒声が響く
「我が名は忍者猫べえ幼子の願いにより参上した」
少女はその言葉に笑みを浮かべ
「おじいちゃんを助けてくれるの?」
猫べえに尋ねる
頷くと猫べえは盗賊の一人の頭の上に降り立ってそのまま首元まで地面に沈めてしまう
あっという間に一人を戦闘不能されて凍りつく盗賊達だったが人数が上回っていることを支えに
猫べえを取り囲む
「種はわからんが囲んでしまえば関係ないぜ」
そう言って武器を向けるが
「愚か者共、覚悟するがよい」
そう言って一瞬にして囲みから抜けると
「臨・兵・闘・者・皆・陣・列・在・前」
九字を唱えると盗賊達の頭の上をすばやく飛び渡る
そして馬車の上に戻る
「くそ俺たちを馬鹿にしてるのか」
いきり立つ盗賊達に猫べえは宣告する
「貴様らはもう終わっておるよ」
次の瞬間盗賊達は気がつく身動きが取れないことをそして
「土遁土沈の術、最初の一人と同じように首まで沈むがよい」
その宣告に従うように盗賊達は見る見るうちに地面に沈んでいくのだった
さて悪は滅びた
なにするかな・・・