五日目 気弱な常識人
どうも、これを読んでいる地球の人へ。初めましてです。私、この艦の中で一番の年下――――――――――ちなみにハルマさんとは三か月違いなんですよ、生まれたのは。ってすいません、こんな話読みたくも聞きたくもないですよね。では、今日行ったお仕事について記録を残したいと思います。
今日は朝…………あ、この艦での『時間』については、私たちのいた地球での時間、それも日本での時間をそのまま採用しています。まあ、シフトの関係や乗組員のミス、主にハルマさんか艦長ですが、ほかの人たちも時々、というか私も含めわりとよくやってしまうので…………コホン。な、なんでもないですよ?と、とにかくミスをしたときにも必ず艦内総出で後片付けにとりかかるのでわりとフリーダムなんです。それでも、艦全体の時間としてはあくまでも日本時間が基準ですが。
ちなみに姐さんから聞いた話によると、これを言い出したのは艦長さんらしいですよ?姐さんは『あの艦長とかいう馬鹿一号、要するに自分の暮らしてた時間軸じゃないとまともに暮らせる自信がないんだろ?』とかなんとか言ってましたが、正直私としてはこれまでの生活ペースで過ごせるのでとてもありがたいです…………。も、もちろん訓練は受けましたけど、私どうしても体内時計をずらすのが苦手だったんです。わ、笑ったらダメですよ!?
…………もういいです!姐さんにもこの間言われたんですよ、『アナタ自爆するタイプね』って!だからもう何も言いません!仕事です仕事!
というわけで、今日は…………今日は………きょう、は……う~んと、えーっと………。朝ごはん食べて、船外メーターのメンテナンスのお手伝いして、あ、そうでした。いつもの発明家さんがなんでも水力調整機とかいうものを作ってみたみたいで、それを全部の部屋に取り付けて回ってましたね。それで『手伝いましょうか?』って言ったんですけど、素人が下手にいじると壊れるかもしれないから結構だ、って言われちゃいまして。最初は確かに私のほうが年下ですし信用できないのもわかります………って思ってたんですけど、どうもそういうわけではないらしくて。どうも私のほかにも何人か『手伝おうか?』って言ったらしいんですけど、ことごとく同じこと言って断ったらしくて。そりゃあ私たちは別にプロでも何でもないですけど、少しぐらいやらせてくれたっていいと思いません?
あ、そろそろ就寝時間ですね。それでは地球の皆さん、お休みなさい。