表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/40

002★スタメン




前もって買っていた練習試合のチケット。

当日、今まで見た事がない様なほどの人が、球場につめかけていた。

試合開始2時間前に来たのに、行列の最後の方に並んだ。

並んだ後も、まだたくさん後ろに人が来た。

それだけみんなこの試合が見たかったんだろうなぁ…

なんたって、長谷川の公式戦デビューなのだから。

女性ファンが、ユニフォームを着てたりタオルを持っていたり。

それはもう、たくさん背番号22がいた。


燈和は、グッズを何一つ持っていない。

だから、普通のロンTにパーカーを羽織って、ジーンズという格好だった。

どう見ても、女の子らしさというものがない。

まぁ、これが燈和なのだから仕方がない。

球場に入ることが出来たのは、並び始めて40分過ぎたころだった。

チケットを見せて、急いで1塁側の外野席に行った。

前の方を出来るだけとりたかったけど、結局前から6列目だった。

後ろから数えると、5列目。

半分よりも後ろだった。


――――もうちょっと早く来ればよかったかなぁ…


少しだけ後悔しつつ、試合開始を待った。

開始時刻10分前くらいに、バッテリーが発表された。

両チームとも、エースを出してきた。

相手が右なら、こっちは左。

対抗心むき出しのように見えた。


選手の練習が行われている間、燈和はメールをしていた。

同じ野球好きの親友、高橋(たかはし)妃奈乃(ひなの)

チケットをとろうとしたけど、ちょうど陸上の大会とかぶって来られなかったらしい。

妃奈乃に、球場の様子や選手の練習風景など送ってあげていた。

それを送るたびに、妃奈乃からはこう返事が来た。


『私も長谷川選手見たかったなーっ』


妃奈乃も、長谷川を注目していた。

プレーの面でもだけど、やっぱり顔。

いつも、すべては顔だ!!っと言っている。

燈和は、それを聞いて苦笑していた。


バッテリーが、投球練習を終えた。

外野でキャッチボールしていた選手も、みんなベンチに下がった。

いよいよスタメン発表だ。

ドキドキ、ハラハラ…

長谷川の名前は、8番目に呼ばれた。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ