7 違和感
遅くなってすみません…
連載再開します
あの模擬戦から数日たったある日、いつものように授業を受けようとしたときなにか違和感を感じた。
(ん…?まあ気のせいか)
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次の日…
(あれ…?)
教材を取ろうとロッカーを開けると、探していた数学の教材が見当たらなかった。
(問題集持ってきたはずなんだけど…?)
周囲に人がいるか確認する。
勘違いだとは思うけどもしものために追跡魔法をかけておく。
「…トラッキング」
これで物がどこか行っても探し出すことが出来る。
誰かが間違えて思っていったのかもしれないが、念の為である。
この世界にはこの魔法と同じ効果を持つGPSというものがあるみたいだが、存在を知っている程度でほとんど情報がない。
今まで興味がなかったというのもあるが、この家庭環境では情報収集が難しい。
できないことはないが今でもめんどくさい。
親や兄たちだけでなく、使用人にも気づかれないようにしなければならない。
教材も私がロッカーから出した記憶はないから誰かがロッカーから出したのは間違いない。
それが間違えてなのか、意図的になのかはわからないからとりあえずは追跡にとどめておく。
間違えてならもうないだろうけど意図的にやったのならまたやる可能性が高い。
仕掛けを完成させるために教室から出て人気のない場所へ向かう。
人気のない場所で空間収納から魔道具を取り出す。
追跡魔法は魔道具に接続して初めて完成する魔法だ。
この魔道具は一見タブレットのように見えるが魔力感知が得意なら人なら魔道具だと気づくことができる。
警戒するに越したことはない。
どこにいるか知らないがかなり距離があっても零なら気づきそうだが。
魔道具に使った魔法式を入力して接続を完了する。
時間を確認すると休み時間終了まであと少しだった。
意図的なら数日以内に動きごあるはず。
(まあない教材最悪無くても問題ないやつだからいいや)
そう思い、教室に戻るのだった。
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数日後、やはり動きがあった。
消えた教材の数と種類を考えると意図的な犯行なのは確実だった。
とりあえず放課後まで待ち、魔道具を確認する。
消えた教材は全て同じ場所に反応があった。
(これは…どこ?)
その場所はかなり学校から離れているから行ったことがない場所だった。
一つわかるのは住宅街のはずれっていうこと。
というかほぼ山の中にある。
(とりあえず行ってみましょうか)
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(この建物であってるよね…)
おそらくしばらくは人の手が入っていない小さな建物だった。
一応偵察も兼ねて鈴葉を先に行かせる。
しばらくすると鈴葉が帰ってきた。
「人は誰もいないよー」
「ならこのまま入りましょう。白玖はいる?」
「ほーい、何か用?」
「白玖にお願いがあるんだけど誰か魔力持ちの人が来たら念話で教えてくれない?」
「いいよー。けど魔力ない人来たときどうする?」
「んーじゃあそのときも教えて。誰か来たときは魔力持ちかどうかと人数の報告をお願い」
「りょーかい、それじゃあ行ってらー」
そう白玖に頼んで私と鈴葉は中にはいった。
「ライト」
光魔法で明かりを作って消えた教材を探す。
「んーどこだろ」
トラッキングも万能じゃない。
大体の位置は分かっても細かい位置が分からないのだ。
(これを考えるとトラッキングも改良したほうが良さそうね…)
そう考えてるとそれらしきものが見つかった。
「あ、あった!」
「ほんとー?よかった」
「じゃあ帰りましょう」
『主さん、誰か来たよー魔力持ちが一人』
『ホント?わかったわ』
「鈴葉は一旦外に出てて」
「はーい」
魔力を抑えて待っていると知らない人が来た。
学校の制服だから同校なのは間違いないが、学年やクラスがわかるピンをつけていないから同校としかわからない。
学年やクラスがわからない以上姿を現すのは得策でない。
様子見だけにとどめておく。
ちなみに咄嗟に幻影で教材はその場にあるように見せている。
何をしに来たか知らないがしばらくするとどこかへ行った。
『白玖、さっきの人どう?』
『どっか行ったよー、もう大丈夫』
『わかったわ、帰るから念の為さっきの人を追って』
『りょーかい』
「それじゃあ帰りますか」
私はそうしてその場所をあとにした。
しばらく忙しいので投稿頻度下がります。
月に一度は投稿できるように頑張りますm(_ _)m