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詩❲恋愛❳

ある冬の日に

作者: 日浦海里

吹きぬける風が

刺さるように冷たい

けれど陽射しは暖かくて

どこまでも青い空が

気持ちを晴れやかにしてくれる


こんな日は

散歩するだけでも

なんとなくいい気分になれるから不思議


最近塞ぎがちだったから

突然「外に行こう」と誘われた時も

あまり乗り気じゃなかったけれど

今は感謝感謝


それなのに

連れ出した当の本人は

何故かさっきから俯いたまま


にこにこしながら歩いていたら

それはそれで不気味だけれど

不機嫌になる理由もないし

なにやら妙に真剣な眼差しで

ずっと何かを追っている


何がそんなに気になるのかと

視線の先を追ってみたら

眺めているのは自分の爪先


真剣な顔して

何してるのかと思ったら

私と歩く歩調を合わせてたらしい


子供見たいって思ったけれど

なんとなく嬉しくなって

私もじっと爪先を見る


そうしてじっと見ているうちに

ふと自分達の姿が何かに似ている気がしてきた


なんだろ~♪

なんだろ~♪


考えながら歩いてる内に

はっ、と閃くものがあっ て

思わずそれを口にしてた


「こっこっ こっこっ」 「こっこっ こっこっ」


タイミングを図っていたかのように

隣からも同じ言葉


私ははたと足を止める


隣であなたも足を止める


顔を見合わせると、自然とお互い笑みがこぼれて

そうして・・・


「こけーっ」


と一啼き


期待通りの反応に

またもにやっと笑みを浮かべる


変なトコだけはそっくり

だから一緒にいるのが楽しい


繋いでいた手を握りなおして

また二人で歩き始める


穏やかな日差しが降り注ぐ

ある晴れた冬の日

お読みいただきありがとうございます。

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