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塩と蜂蜜と珈琲  作者: 働き蜂4号・リリー
10/13

弱肉強食でもなく、天敵や怖れでもない

なぜ神さまは

毒蜘蛛を創ったのか


昼過ぎになると

潮風の向きが変わる

学校でも習った単純な理由でわかる


雨が降る前には風が強くなる

外で多く仕事をしてきた経験で

その土地の傾向がわかる


頼まれて草刈りをしているとき

エンジン音に紛れるのと

つい一生懸命になって

周りの景色を忘れたとき

アシナガバチが2mほどの距離で

警戒しているのを見逃した


彼らは怖れている

怒りを胸に攻撃する様子ではなく

生物としての優しさを個体に感じさせていた


昆虫記のファーブルのように

鳥を愛し

鳥とともに暮らした人の本では

インコのような小さい鳥の方が

猛禽類のような大きめの鳥よりも

賢いと書いてあった


生理学的な見解のような

脳ミソの大きさが

生き物の社会性などの賢さを

決定するのではないんだと知った


ニホンミツバチについで

オオスズメバチは頭が良いそうで

敵ではないと理解してもらえれば

必要のない攻撃はしてこないということも

ニホンミツバチの普及に努めた人の本に書いてあった


もちろん毒蜘蛛や害虫など

人に死をもたらす生物には

油断なく注意して暮らさなくてはならない


しかし

天災も人災も天災という意見があるように

人の生死や幸運不運はすべて

人の業に因する


お釈迦さまの悟りの教えだって

理解すればそうゆうことだと思う


だから大きな歴史の流れの中で

公に尽くす気持ちを大切にしながらも

日々の生活の潤いや

生きがいの充実に天命を感じて

好きなことをすれば良いと思う


綾子の夫で明里とさやかの父は

海洋生物と生息環境の記録者としての使命感を抱きつつ

自然の美しさを伝える仕事として写真を撮り

本を出版している


家では趣味で絵を描いて

生き物は全部神さまからの贈り物なんだと考えられるようになってほしくて

子供たちに手作りの絵本を作っている


毎回、始まりの絵は

碧い海と大きな青い空

そしてミツバチとスズメバチ


自然には無駄なものはひとつもない

もし人間がスズメバチを駆逐してしまったら

野生のミツバチもいなくなってしまうかもしれない


むかし過剰で論理性を失った環境保護の人々が鯨を殺すのをやめようと言ったとき、結局自然な世界の生物のバランスが崩れた

彼らは牛や植物の生命を奪ってもなにも感じない

生命をいただいて、その価値を生かすという発想はしない



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