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ヘルモードの異世界をもう一度  作者: チャラン
第三章 異世界救済生活・探求(前編2)
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第六十二話 トクベエからの依頼

「ドラゴンの首を換金した話は聞きましたよ。見事ですね」

「ああ、お耳に入っていましたか。テッサイさんがいたおかげですよ。僕一人だと危ない所でした」


 どうやらもう、俊也達がジャールの町でアイスドラゴンを狩った噂は広まりつつあるようだ。トクベエが既に知っているということは、カラムの町ではかなりの人々に伝わっていると見ていい。


「ふむ……。恐らく俊也さんとテッサイさんのコンビがカラムでは最強でしょうな。そこで聞いて欲しい頼みがあります」

「なんでしょうか? 伺います」

「ありがとうございます。実はカラムから西に離れた山麓があるんですが、そこがオーク達の根城になっているんです。単刀直入に言うとオーク集団の討伐をお願いしたい」

「なるほど……。オーク達に困らされているということですか?」

「そうです。カラムに近い町は、あなたが先日行ったジャールと、もう一つはトラネスですが、少し離れてはいますが西にもマズロカという村があります。その村がオーク達に度々襲われ、被害を受け非常に困っています」


 ソウジと初めて会った時にカラム周辺の地図を見させてくれたが、その時その村には触れなかったものの、地図上に村らしきものがあったのを俊也は思い出している。


「俊也さんがお強いのは知っていますが、流石にあなただけでは討伐は無理です。なので、傭兵長のテッサイさんを始めとする傭兵団にも頼みます。人数は10人以上になるでしょう」

「それは戦に近いですね……。分かりました。俺も受けましょう」

「おお! 受けてくれますか! ありがとうございます。ただ……オーク達の首領にハイオークが一匹います。こいつは知恵も膂力もあります。俊也さん達が狩ったドラゴンより手強いかもしれません。十分気をつけて下さい」

「はい。それでは準備をするため帰ります」


 強敵の討伐依頼を受け奮起している俊也は、回復アイテムの補充や武器防具の調整などに考えがいっており、話が終わったと思いさっと帰ろうとしていた。それをトクベエは慌てて止め、


「まあまあ、待って下さい。案外あなたはせっかちだな。まだ話したいことがありますよ。まず座ってゆっくりして下さい」


 と、ゆったりとしたクッションと背もたれ付きの椅子でくつろぐように促している。ちょっと気を先に走らせ過ぎたかと俊也も思い。トクベエの勧めに従い、椅子に腰を落ち着けた。席の前には小さなテーブルがあり、黄色く小さな花が花瓶に生けられ、彼を微笑むように見ている。

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