主要登場人物編
矢崎俊也
剣道の強豪校である樫木坂高校の一年生。本作の主人公。
同校の剣道部に所属し、十年に一人の逸材と一目置かれている。
赤髪の美少女、加羅藤サキに懇願され
救世主として異世界タナストラスで活動する。
清廉潔白で優しい性格だが、キレたら手がつけられない。
火属性の魔法が使える。買い物が好きで趣味。
千葉修羅
俊也と違う高校だが、強豪剣道部に所属する一年生。本作の副主人公。
俊也と同様に、十年に一人の剣才と将来を嘱望されている。
銀髪の美少女、ジェシカに説得され
矢崎俊也が先に待つ、異世界タナストラスに向かう。
優しい性格なのは俊也と同様だが、一回り丁寧で几帳面な性格。
風属性の魔法が使える。散歩や写真を撮るのが趣味。
加羅藤サキ
赤髪の美少女。本作のヒロインの一人。セイラの妹。
真紅の宝玉を用いて、タナストラスの救世主を探すため、日本に来た。
世界屈指の癒し手としての魔力を持つ。活発で明るい性格。
加羅藤は母方の姓である。
(本作の登場人物のほとんどに姓はあるのだが、進行上紹介を省いている)
加羅藤セイラ
黒髪の美少女。本作のヒロインの一人。サキの姉。
修道女であるが、男性好きな一面を持つ。
だが、俊也を思うようになり、全く気移りすることなく一途になった。
世界屈指の癒し手としての魔力を持つ。おっとりとしているが芯は強い。
加羅藤ソウジ
加羅藤家の大黒柱。セイラとサキの父。
西の大陸では名のしれた商人であり、人脈が広く太い。
資金面や貴重なアイテム、防具を俊也と修羅に渡すなど
非常に大きなサポートをしてくれた。
冷静だが大胆さを兼ね備えた太っ腹な性格。
加羅藤マリア
カラムの教会を切り盛りする優しいお母さん。セイラとサキの母。
娘たちほどではないが、マリアもかなり魔力を有している。
加羅藤家の魔力は、代々母系に強く現れるようだ。
ディーネ
カラムに住む西の大陸では有名な強大な魔力を持つ女魔術師。ネロの姉。
妖艶で男好きだが、子どもたちの面倒を見るなど、根はとても優しい。
魔製器により彼女が作る、オリジナルウェポンは有名。
ネロ
冥王カーグに仕える非常な力を持つ魔剣士。ディーネの弟。
父母を戦乱に巻き込まれ亡くした後、さらに姉とはぐれる。
魔神アリスがネロを拾い、剣技と魔法を身に付けさせ、育てた。
人間に対する復讐の深い恨みを持っていた。
転生の玉により赤子に生まれ変わり、姉ディーネと共に住むことになった。
テッサイ
カラムの町の傭兵長。豪放磊落な性格だがそんなに齢ではない。
物語の主に序盤、俊也に戦いの心得の教授、ギルドの仕事の手助けなど
様々な面で重要な働きを見せている。
トクベエ
カラムの町長。温厚篤実でカラムを誰よりも愛している。
俊也の強さと人物を見込み、情報面など重要な手助けをした。
オーク討伐で俊也を瀕死の状態まで追い込んだのを
町長を辞める時まで悔いていたようだ。
ユリア
ジャールの町の酒場女。きっぷの良い美人。
イットウサイ
トラネスで剣術錬成場を開いている剣豪。
その名声は西の大陸のみならず、東の大陸にも届いている。
俊也と修羅に激しい稽古をつけ、その心身と剣才を強く大きく伸ばした。
二人には目録しか許しておらず、皆伝を渡せなかったらしい。
ユリ
イットウサイの娘。おてんばだが、凛とした剣術美少女。
強い男が好きで、俊也に負けた後、彼を慕うようになった。
俊也が日本に帰る時、ユリへ別れを告げに行ったが
彼女は声を出していつまでも泣いたらしい。罪な男である。
ザイール
西と東の大陸を股にかける交易商人。広い人脈で俊也たちを助けた。
商人としては年若いが、物腰が落ち着いてしっかりとしている。
バルト
海賊、白鷹団の頭領。団に代々伝わる蒼の大弓の使い手。雷の魔力を持つ。
凄みのある壮年男だが、話はとても通じる融通がきく人間性。
海賊船を使ったサポートで、俊也たちを大いに助けた。
コルナード
ライネルの港町のギルド長。海上交易で強い影響力を持つ。
俊也の人間性を気に入り、様々な面でサポートを行った。
レオン法王
セイクリッドランド第26代法王。ネフィラス教の絶対権威でもある。
国民を統べるカリスマ性を持つが、親しみやすい気さくな老翁。
法王の剣で祝福を送り、光と闇のラグナロクでは
全軍に力を与え、勝利まで統率し続けた。
俊也の父方の祖父に瓜二つな容姿をしているが
彼の祖父がタナストラスに転生した姿かどうか、定かではない。
ジェシカ
ネフィラス神殿で敬虔に仕える、神竜の巫女。銀髪の美少女。本作の副ヒロイン。
白銀の宝玉を用い、修羅を二人目の救世主としてタナストラスへ導いた。
タナストラス屈指の聖なる魔力を持つ。
もの静かで感情をあまり表に出さないが
修羅を刷り込みのように慕うようになった。
身寄りが無いためタナストラスにしがらみもなく
日本で修羅と幸せに暮らすようになったらしい。
リズ
テレミラ村の快活でチャーミングなエルフの少女。ミハエルの義理の娘。
俊也たちが瘴気濃き迷路を探索する時、活躍した。
ミハエル
テレミラ村に住む、エルフの魔導師。リズの義理の父。
絶大な魔力を利用した魔道具の作成が得意で、生業にしている。
俊也を気に入り、彼に重要な魔道具を渡すなどして支援した。
ネフィラス教は信仰しておらず、法王のことはどうでもいいらしい。
ノブツナ
剣神山に住む剣神。剣豪イットウサイの師でもある。
変わり者で、人が多くいるところを避け、寒期以外は剣神山にいる。
俊也と修羅を気に入り、それぞれに稽古をつけ
身体能力を瞬間的に大きく高める胆力の集を会得させた。
二人には目録しか許していないが、元々、皆伝を渡す気はなかったようだ。
ムネヨシ
ヤギュウの村長。自身は相当な剣客。サクラの祖父。
ノブツナと親交が深く、俊也の人物を認め
彼が剣神山の剣神ノブツナと会えるよう助力した。
サクラ
ムネヨシの孫娘。土の魔法が使える緑髪の美少女。和風な容姿をしている。
俊也が剣神山で修行をする時、彼女の助けが非常に大きかった。
タナストラス救世後、俊也が日本に帰る時に別れを告げに行ったが
その時、俊也がいたたまれなくなるくらい泣いたらしい。彼は罪な男だ。
ネフィラス
異世界タナストラスを統べる神竜であり主神。
創生の女神カラの次男、冥王カーグの弟。
非常に気さくな神で、俊也と修羅を連れ
北限の大地と冥界でカーグと激しい兄弟喧嘩を行った。
ネフィラスの助力がなければ、俊也と修羅は
冥王カーグと対峙することすら叶わなかっただろう。
ソフィア
慈悲の女神で、ネフィラスの自慢の妻。
俊也や修羅とそう変わらない齢の容姿をしているが、数千年を生きている。
大きな竜節花から転生の玉を二つ取り出し、その内の一つを俊也に与えた。
オロ
本作中に名前が出てこないが、ネフィラスの孤城にいる老執事。アリスの伯父。
万年単位で生きており、本人は齢を数えるのを既に止めているらしい。
ネフィラスに絶対的な忠誠を誓っていると共に、彼の精神的な支えでもある。
戦闘的な実力は計り知れない。
タナトス
生死の間で悠久の番人を務める死神。気が長く、暇つぶしが好きらしい。
タナストラスと冥界の中で、最強の力を持つ。
だが、神の格はネフィラスやカーグの方が大きく上らしい。
デスゲームをクリアした俊也と修羅の力を、限界以上に引き出した。
カラ
創造主的な力を持つ創生の女神。ネフィラスとカーグの母。
美しい容姿をしているが、肝っ玉母さんである。
長男の冥王カーグが次男ネフィラスを憎み続けるのを悩んでいた。
創生の女神にとっては、可愛い息子たちは
何千年経とうが、可愛い子供のままらしい。
アリス
金髪の美少女で魔神。オロの姪。数千年生きている。
超大な魔力を持ち、全てを見通すような目をしている。
冥王カーグを慕い、身の回りの世話を
彼が冥府に封じ込められる前から、行い続けていた。
メイド服は彼女の趣味で着るようになったそうだ。
カーグ
冥界を統べる冥王。カラの長男で、ネフィラスの兄。
人間のために妻をメタモルフォーゼで失い
妻が変化した白の聖輪は、それを使いこなせるネフィラスが預かることになった。
そのため生者の人間とネフィラスに、深い憎しみを抱いていた。
冥王の槍は全てを穿つが、俊也が持っていた七色の聖輪がその槍撃を止め
彼に止めを刺され、力尽きた。その後、転生の玉で赤子に生まれ変わっている。