↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR

公爵令嬢は可愛いものがお好き

作者: 大樹番正
掲載日:2020/08/28

「ゲルダ・ローゼット!貴様は男爵令嬢リリー・ホワイトに、対し数々の危険な嫌がらせをしただろう!頭上から植木バチを落としたり、掃除の後のバケツの水を頭上から浴びせたり、椅子に画鋲を置いたり、椅子の足が折れやすいように細工したり!私が傍にいたから彼女を庇えたが私は貴様を婚約者にしておくことにもう限界だ!婚約破棄だ!婚約破棄!そして私はリリーを正妃に迎える!」


ここは国が運営する学園、貴族平民関係なく学ぶ事ができる場所であり、ここは学生達が放課後に自由にお茶を飲み、菓子をつまめるサロン、つまり人がかなり多い、そんな大勢の中、王太子カインによる公爵令嬢の断罪が始まった。


今王子に絶賛断罪中の令嬢ローゼット公爵家の長女ゲルダは、長いストレートのプラチナブロンドを頭の高い位置からまとめ上げ顔の良さを惜しげもなく見せつけている、服装は今から馬術部に行く所だったのだろう、上半身はフィットした白いブラウスを着て、下半身はまたもや足やお尻にフィットした乗馬用のキュロット、身長も165cmある彼女の完璧なスタイルの良さは老若男女誰が見ても見惚れてしまうだろう。


そして今王子に腰を抱かれてひっついている男爵家の一人娘リリーは少しくせ毛のブルネットでツインテール、顔は愛らしいが中の上がいい所、服装はいかにも可愛いものが好きと体全部が表しているくらいピンクとリボンだらけの幼いデザインだが身長155cmない彼女には合ってはいる。


「ゲルダ!今ここでリリーに詫びろ!そうすれば言い訳のひとつや二つ聞いてやろうではないか!」


王子にそう言われゲルダはリリーの前に膝まづいて彼女の手を取ると両手で優しく包み、彼女の目を真っ直ぐに見た、それはまるで素敵な王子に手を取られる幼き姫のような、まるで一枚の絵になるような光景にサロンにいる生徒や教員は見惚れてしまう、現にリリーは今ゲルダを前にして顔が真っ赤である。


「リリー様、あなたを危険な目に合わせた事を今ここで謝らせてください」

「は、はい是非!」


謝ってるはずなのに、プロポーズされてるような気持ちになってしまう程のゲルダの魅力。


「ふんっ、まあいいだろう、約束は約束だ、言い訳を聞いてやろうじゃないか、まあ大方嫉妬だろう」


「ええ殿下、私は嫉妬からこのような事をしてしまい、リリー様に大変申し訳ないと思っております」

「はっ、思ったより素直だな、まあ可愛い嫉妬だ、許してやらん事もない、そんなに私を愛してるなら婚約破棄はやめて側妃に」

「いえ結構です」

「え」

「そもそも私はカイン王子に嫉妬をしたんです、可愛いリリー様をたぶらかして、死ねばいいのにといつも思っておりました」

「えと…じゃあ植木バチを落としたのは…」

「殿下を狙いました、死ねばいいのにと」

「…バケツの水は……?」

「殿下を狙いました、汚物は消毒」

「椅子の画鋲」

「殿下狙いです、あの時は焦りました、リリー様が殿下と自分の席を間違えたので」

「椅子の足」

「もっちろん殿下を狙ったものですわ、椅子の足が折れてお尻を打てば腰を痛めて学園にはしばらく来られませんから」


ライフがゼロになりかけた王子だったが、なんとか持ち直しドヤ顔でゲルダに言った。


「お前は王太子に危害を加えた者として、この国から追放だ!」

「はい、喜んで」

「え」

「殿下の妃に等、私にとっては地獄、婚約なんて黒歴史ですから」


王子、ちょっと半泣き。


「う、うるさい、だからお前なんか愛せないんだ」

「ありがとうございます、私も殿下に愛を持った事は一度もございません、座学は悪い、剣術も痛いの嫌い、馬高い怖い、短絡的、他には」

「もうやめて」


王子、半泣き&鼻水。


「ふ、ふ、ズル、ふん!ズル、まあいい!私にはリリーがいる!さあおいで!マイハニー!ズル」


しかし、リリーはいつの間にかゲルダの隣におり、熱い目で彼女を見つめている。


「私もゲルダ様と一緒に修道院に入ります!あなたがいない生活なんて考えられません!」


リリーにそう言われ、ゲルダも熱い眼差しでリリーを見つめ、いきなりのお姫様抱っこ、周りの生徒達は二人を囃し立て見送った。


「なにあれどゆこと」


王子は知らなかったが学園の生徒や教員は知っていた、ゲルダが女性しか愛せない事を。



「ゲルダ様~きゃ~怖い」

「大丈夫だよ、私が後ろから抱き締めてるからね、リリー」

「ゲルダ様…」


二人仲良く馬術部で乗馬中。


「ところでリリー、あなたのドレスだけど…」

「あっ…これ、センス無いですよね、王子からのプレゼントなんですが…これ子供用なんです……なんでも似合うって言っても…下位貴族の子供だってこんなの着ません……」

「あなたが良ければ私から貴方に合うドレスをプレゼントさせてほしい」

「うれしい!このドレスは今日帰ったら即捨てます!」

「ああ、そうすると良い」



王子は二人の会話を聞いてしまった、悔しいからゲルダに嫌がらせしようと思って張り込みしたら聞いてしまった。


王子は上を向いて歩いた、涙がこぼれないように。








評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 馬鹿な王子なんだろうけど、あまりにも哀れ過ぎて憎めないな。
[一言] 王子が不憫すぎる いやヘタレで無能だから当然の結果ではあるけどさ
[一言] ひとりぼ~ちのよる~~♪
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。