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0.1はじまり

拙い文章ですが、ご了承ください。

そして、まだまだ何もわからないし、進展してない…。これからこれから〜と前向きではあるので、修正しながら、学びながらやっていきたいと思います。


それでは、どうぞ!


「今日から新天地かぁ…」

 27歳・普通の会社員。一地方の地主の家に生まれました才木玲花です。地主だから金持ちかって言うととんでもない。普通の家で世間並みに教育されて、地方の国立大学を卒業し、大手製菓会社に就職しました。少しだけ頭がいいですがそれだけ。地主の子なんてすごーい、みたいに言われることもありますが、それは私がすごいんじゃなくて、祖先様がすごいだけです。しかも祖先様もどんな悪行をして土地を手に入れたのかも知らないのに、簡単に喜べませんて。と言った具合に仕上がってます。才木玲花です。4年間の地方勤務を終え、今日から東京の本社へ初出勤です。

 地元は田舎。ド田舎と言っていいほどに。だから、東京の物件の高いのなんのと、この1ヶ月ほど悩まされて、やっとの思いで物件を見つけた。それは東京の端くれのぼろ…ゴホ、味のある元お風呂さんである。家主が2ヶ月前に亡くなり、近しい親戚もいなかったため遠縁の者たちが扱いに困っていたので、なかなか良心的な値段で買い取らせてもらった。

「景気ずけにいっちょ朝風呂でもやってくか〜」

 と景気ずけだけではなく、寝癖を直すのにも最適で、さらに家が煙突付きのお風呂屋さんときた。最高じゃないか。そんな風に思い、のんきに鼻歌を歌いながら風呂に入り、朝ごはんを食べ、家を出た。


 時刻7時30分。最寄駅到着。田舎っ子あるあるで、朝は強い方なので、朝の時間を有効に活用するため、会社の最寄り駅のカフェやらで資格の勉強でもしようかと計画してきたのである。駅構内を抜けて、外に出ると、少し酸っぱいような感じの匂いがした。嫌な匂いだ。あたりを見回すと、街路の花壇の淵の幅1メーターないくらいの場所に人が新聞紙をかけて、裸足で横たわっている。全身黒い服だが、砂とか土のような汚れが付いている。黒って色は強いなぁと感心感心。じゃなくて!こういうのをホームレスって言う?!と、初めて見た生活ぶりの人に驚きを覚えた。周りの人々をちら見しても、みんな気にした風はない。そんなもんなのか、と思い、通り過ぎ、カフェにたどり着いた。初日の朝はそんなもんだった。


「今日付で移動してきました、才木玲花です。今までは工場勤務でした。東京は初めてで、電車の乗り換えもままなりませんが、懸命に働かせていただきます。ご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い致します。」と言って頭を下げると、温かい拍手がふわっと広がった。東京の人はみんな神経質で、冷たい印象だったから、よかった、と胸をなでおろした。ちなみに、私の配属先は広報部である。広報部は会社の顔なだけあってみんな顔面偏差値は高めだった。なぜ自分が配属されたのか全くわからない。

「彼が才木君の指導担当だよ。」

「綾川です。よろしく。」

 イケオジ部長が、紹介してくれたとっても綺麗な手をしたその人は、手と同様に顔も綺麗だった。

 爽やかなその笑顔をみて、イケメンで好青年だなと素直にそう思ったが、それ以上なにも思うことはなく、差し出された手をしっかりと握り、握手した。

 その後は綾川さんに仕事を教わったり、雑務を手伝ったりして、覚えることが多かったので、頭がパンクしそうだったが、無事仕事を終えて、何事も無かったかのように、最寄駅近くの花壇をスルーして帰宅した。


 彼女がそこをスルーできたのは、朝はその花壇の淵ので寝ていたホームレスな人がいなかったからである。

 彼女はその人がいないことにも気付かなかった…。


ありがとうございました。


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