イレギュラーアースでお茶しませんか？ ２ 「初恋の日」

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「ほんとに今後なにも報復を考えないかしら？」

　チャコがゴエモンのボートを見守りながらシンディにささやく。

「大丈夫！　あの手の人間は、『権威』にまるで弱いから。どっちが上か理解したら、滅多なことで逆らいやしないわ。チャコ、名実共にあなたの方がずっと上ってことだよ！」

「……終わったのね？」

「とりあえずはね。まだ最後のツメが残ってるけど、今は勝利の味を噛みしめても罰は当たらないわ！」

　チャコは、一生忘れないだろう！

　自分が最高に幸せだったこのひとときを――！！！

　チャコは笑顔で振り向いた。

「ハリー！　カンペキ決着ついた！　ラモスさんの補償もしてもらえるわ！」

　ハリーは――

　ハリーは――青ざめた顔を引きつらせ、ようやく返答したのだった。

「……イエス……イエス・サー、チャコ・唐草特一級位魔女様……」

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