始まりは突然に
初めてでは無いですが投稿します。頑張って書くので応援よろしくお願いします。
「だぁぁっぁぁぁ!!くそぉ、また負けたぁぁぁぁぁ!」
クソックソックソッ!あぁぁ、腹立つなぁ。こんなクソゲーもう辞めだやめ!やってられるかよ。チッ、ほかに新しいゲームあったかな?あったとしても、ゲーム買に行くのは無理。今日は休日だから、今年の5月あたりから不登校の俺が外出して知ってる奴にあったら嫌だしなぁ。どうしよう?
「ふん、仕方ない昔のゲームでもやるか」
昔のゲームは名作揃いだ、いまのようにオンライだ対戦だなんてものはなかった、ゲームに競い合いを入れるなんて今のゲームはどうかしてる。ゲームに勝ちも負けもない。ゲームを楽しくやれる奴が勝者だ、第一負けてストレス溜まるって本末転倒じゃないか!
「よいしょっと」
ゲームを取りに行くために立つ、身体が重いっていうのは立つのも一苦労だよ。正直、身体を動かす事も億劫だ。整理されてるとは言い難いゲームソフトやライトノベルが部屋中に積まれ、空のペットボトルや食べ終わったお菓子のゴミなどが散乱している汚い部屋を掻き分けながら、ゲームを探す。皆は部屋が汚いから片ずけろって言うけど、俺はこれが最高の部屋の形だと思う、片付けろっていうやつには分からんのだろうけど。
「ふんっぬぅ」
目的のゲームを見つけたけどお腹の肉が邪魔をして中々取れない。ダイエットはしたけど、5日で止めた。効果が全然出ないから自分には合ってないのだと思ったから、別に太っていても困る事はあるけど、自分には出来ない、体質があっていないのだ。またいつかやる。そんときは、本気出す。
「ふぅ、手間かけさせやがって。しかしこのゲームやるのいつぶりだろう、これ面白いかったんだよなぁ」
ゲームの横に積まれてある、まだ未開封のスナック菓子とゲームソフトを持って元の場所に戻る。ついでに、エアコンの温度を下げておく事も忘れない。太っているからではないよ、今日は夏真っ盛りの7月の中旬だからだよ。
「えぇと、名前入力か本名をいれよ、松永 直家っと」
個人的にはこの名前は結構気に入ってる。自分で調べたわけではないが、親に名前の由来を聞いたときニヤニヤしながら昔の偉い人の名前だよって言われ、誇らしい気持ちになったのを覚えている。しかし、あのなんとも言えない皮肉げなにやけ顏が不安な所だが。まぁ、自分の息子にそんな捻くれた名前もつけないだろう。
名前の入力も終わり、ゲームが始まろうとしたとき、ドアの方からコンコンとノックする音が聞こた。多分俺の父さんだ。
「ナオ、飯だ。下に降りろ」
っと、もうそんな時間か。ナオってのは俺の名前の省略版だ、なおいえでナオだ。
「わかった、いま行く」
正直、ポテチやらお菓子やらを食べて全然お腹が減っちゃいないけど、父さんの作る飯は美味いからな。
「父飯、今日はNo.256番!麻婆豆腐だ!結構手間がかかったんだぞ!さぁ、喰らえ!」
「おお!美味そう!」
「…………」
「ん?父さんどうしたの?急に黙って」
「ナオ……お前が学校に行かなくなってもう2ヶ月近くたっている。なぁ、まだダメか?」
………まただよ、またこの話しだ。
「父さん、早く食べよ」
悪いとは思ってる、ずっと心配かけていて申し訳ないとも思ってる。でも、少しだけ。もう少しだけ待っていてくれ。俺だっていつかは覚悟が決まる。
「………そうだな、冷めてしまうものな」
「やっぱ今日もおいしいね。でも!少し味変えた?」
「お、わかるか!今日はなーー」
本当にいつになるんだろうか……弱いな…俺は。
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別に俺が、不登校になるまでの中に特に突出した理由など無かった。
ただ、勉強も運動も面白い話も出来なく根性もないデブだった。それだけだ。
そんな自分でも、誰かが話かけてくれてくれると夢みたいなこと思いながら過ごしていた。自分からは話しかけなかった、小さいプライドが邪魔をした。そんなことをしていたら、全てが終わった。
誰も友人のいないデブの完成だ。
後は特に何もない、誰も友人のいないデブの扱いなど後は決まったようなもんだ。
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「おい、デブが来たぞ」
「なんだあのブタくん、まだ生きてたんだ」
「でも、あんなに休んだから進級はできないだろ」
「別にどうでもいいけどな」
「もう、学校やめてしまえばいいのに」
やめろ
「何しに来たんだろうかね」
「直家きたのか 、すまんなお前の机今無いんだ他のクラスに貸し出しているんだ、それにな先生前にも言ったけど、直家お前もう進級できないし、卒業もできないかもしれなぞ」
「来年は新入生ともう一回一年生だな」
嫌だ!やめろ!喋るな!
「ナオ………現実を見ろ」
いやだぁぁぁぁぁぁああああああああ!
「うぁぁぁぁぁあああああああ!」
ベットから跳ね起きる、汗で下着が少し濡れ、息が荒い。深夜の2時だ。
「もう、嫌だよ。昔に戻りたいよ。どうすんだよ。もうっ……どうしようも無いじゃん」
押し寄せてくる、現実。
「はぁ、逃げ出したい。どうしようもないくらいに絡まったものを全部とっぱらって、何にもない、初めからやり直せる所に、
そんな世界に、逃げ出したい」
そんな、世界に
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そしてまた朝が来る。何もできなかった昨日、何もしない今日、いつもどおりただ時間だけが過ぎていく。
「何処だよ………ここは」
そんな日常も今日で終わり。昨日のような今日はもう送れない。
長年使っているベットも、愛用してるマクラも全てない。身一つ、目が覚めた所は朝霧が深くかかっている、森林だった。
宇喜多直家って人と、松永久秀って人を知ってるならば主人公の名前にかなり曲者感出てきます。まぁ、主人公はそんな2人と違って頭良くないし野心もないから名前負けしてますが。