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閑話 メデルの思い出 ②

第12話の文章を追加致しました( ̄^ ̄)ゞ

昨晩夜遅くまでお母様たちとお話しをした翌日。


私は光に包まれました。


主から召喚されたのです。


もちろん、いつ何時召喚されても良いようにアスレティア様から頂いた『擬人化』のスキルを使用し、服を着て待っていました。


あ、因みに私の今のステータスはこんな感じです。


ーーーーーーー


名前 メデューサ・デル・カーリス・シールバー

種族 聖獣


固有スキル

『聖蛇の脱皮』

『早着替え』

『擬人化』


耐性スキル

神聖属性無効

魅了無効

光属性吸収


スキル

光魔法LV:3

隠遁LV:5

念話LV:1

偽装LV:1



称号

『聖獣』

『勇者の契約獣』


ーーーーーーー


『早着替え』

効果

・アイテムボックス又は空間収納内にある服を瞬時に着替える事が出来る。

・発動する時は、具体的にどの服を着たいかイメージする必要がある。

・剣、盾、鎧などの武具の装備は出来ない。



『擬人化』

効果

・人外の存在を人の姿に変える。

・ステータスの偽装は出来ない。

・魔物や聖獣などの人外専用の固有スキル。


念話

効果

・離れた相手とテレパシーで会話が出来る。

・距離が離れる程、消費する魔力量が増える。


偽装

効果

・ステータスを偽装出来る。

・このスキルを破るには、看破のスキルが必要。

・偽装レベルより高ければ破られ、同レベルの場合は運や使用者の力量によって左右される。


『勇者の契約獣』

効果

・成長に補正が加わる。

・お互いに魔力を譲渡する事が出来る。




いきなり増えてしまいたしたが、『勇者の契約獣』以外のスキルは戦闘以外の場で役に立ちそうです。


あ、そろそろ下界ですね。


優しい光から出ると、昨日と同じく漆黒の黒髪黒目の色白の少年が椅子に座っていた。


昨日は気にする余裕がありませんでしたが、主の目は凄く綺麗で、その純粋な闇を見ていると目が離せなくなってしまいます。


「あれ?人に変身できたのか」


主に声をかけられハッとしました。


「昨日戻った後にアスレティア様からスキルを頂きました。他にも複数のスキルを頂いております」


それを聞いた主はまじまじと私を見ます。


「‥‥そうか」


主が小声で「幼女にワンピースは似合うな」と言っていた気がします。

聞き間違いかもしれませんが、それでも服選びにかけた時間が報われた気がして嬉しいです。


アスレティア様から貰った服は色々あるんですけど、どれも小さな私にぴったりなんです。他にもカタログと言う物を渡されて気に入った物があれば教えて欲しいと言われました。


私が考えに没頭していると、また主に声をかけて頂いてしまいました。


「そういえば、俺の自己紹介をしていなかったよな。俺の名前は、一乃瀬凍夜。こっちの世界では、トウヤ・イチノセだな」


「存じ上げております。100年前、危機に瀕していた人間族を救い、魔王や獣王たちと激戦を繰り広げた伝説の勇者様ですよね」


ふふふ、昨日から考えていた褒め言葉です。


お母様たちに言ったら怒られるかもしれませんが、私はこの契約を一方的なものだと考えています。そして、私は聖獣、主は人間、この間にある溝を埋める気もありません。


私なんかが言うのはあれですけど、やっぱり強そうには見えないんですよね。


「俺は勇者じゃない」


またまた考えに没頭していた私は、まるで急に頭から冷水をかけられ驚いた様に主の顔を見た。


そこには、私の想像していた感情は何も映っていなかった。


「メデルが言う伝説の勇者、神導の勇者の物語は100年も前に終わっている。今、ここにいるのは一乃瀬凍夜だ」


愚鈍な私でも直ぐに分かった。


ここにいるのは、人々の希望であった勇者ではなく、1人の人間、一乃瀬凍夜だと主は言っているのだ。


ああ、私は何て愚かなんだ!


「申し訳ありません!」


「謝る必要はないさ」


主は目に涙を溜めた私の頭を撫でて下さいました。


とても温かくて、安心します。


「それより今日呼んだ理由は、自己紹介とメデルの話しを聞きたかったんだけど‥‥また、今度にしようか」


「‥‥申し訳ありません」


「良いさ。魔力操作の訓練をしていれば時間なんて直ぐ過ぎるからな」


えっ?魔力操作の訓練?


「えっと、魔力を使うのに、魔力操作の練習が必要何ですか?」


不意に出た私の言葉を聞いて主は数回瞬きを繰り返していました。


そして、少し考える素振りをし話し出した。


「魔力ってのは、体の中に流れる川みたいなものだと想像してくれ」


「はい」


「俺たちは、スキルや魔法を使う時にそこから必要な分の魔力を汲み上げる。でも、魔力量が多い奴ほどその量と流れは速い。慌てれば慌てる程に汲み上げられる量は減っていくし、無駄な動きが多くなって疲れる。逆に何度も繰り返していれば、最低限の動きで効率良く魔力を汲み上げられる様になる」


「‥‥だから魔法を繰り返し使っていると速く発動できる様になったり、威力が上がったりするんですね!」


「そういう事だ」


主はまた私の頭を撫でながら、優しい声で褒めて下さいました。


「まっ、魔力操作の練習なんて地味だし大変だから昔もやってる奴は少なかったけどな」


そう言って、椅子から立ち上がった主は床に胡座をかいて座った。


色々と思う所はありましたが、主が魔力を放ち始めたその瞬間、私の世界と思いは変わりました。


「……綺麗」


無意識に言葉が出てしまいました。


可視化される程の濃い魔力が、主の周りを包み込み一切みだれる事はない。まるで銀色の衣を纏っている様に見えます。そして、それがゆっくりと広がり部屋を私を包み込みます。


何て温かい魔力。

まるで、お父様やお母様の背に乗せて貰ったかの様な安心感を感じます。


「‥‥!?」


自然と目に涙が溜まっていました。


更に魔力の濃度が高まるのを感じました。


窓の外は雲に覆われ星が見えない闇夜。


しかし、この部屋の中は主が放った魔力が時折銀色の光りを放ち星の様にも見えます。

主が放つ魔力は、まるで漆黒の闇夜に浮かび上がった月の様に優しく、それでいて人を引きつけ導く様な力強さと雄大な存在感を感じます。


「‥‥っ!」


我慢出来ず、目から涙が流れる。


……私は本当に愚かだ。


何が弱そうだ、強くは見えないだ‥‥出来る事なら、その言葉を言った時の私をこの場で殴ってやりたい。


アスレティア様が怒るのも無理もない。


その時、お母様から聞いた主の最初の2つ名を思い出しました。


神に導かれた勇者と呼ばれる以前の古い2つ名、極められた銀色の魔力を放ち人々を導く救世主。


煌銀こうぎんの先導者。


正しく、今の私は道を示されている。


自分の弱さが嫌で、何度も強くなりたいと望んだ。


でも、私は望んでばかりだった。


自分では何も変えようとせず、嫌っていたはずの弱さを理由にして危険が少ない安全な道ばかりを選んで来た。


今回もそうだ。


何が、一方的な契約だ、聖獣と人間の溝だ!


そんな事を気にしているから、私は何時まで経っても前に進めないんだ。


それにやっと気づいた‥‥ううん、気付かされた私は、無意識の内に座禅を組んだままの主ー一乃瀬凍夜ーの前に跪いていた。


そして、誓った。


「我が主よ、私は貴方様にこの身と魂の全てを捧げ、忠誠を誓います!」


その突然の宣言に驚いた主とその後色々とお話しをしました。


主に、「忠誠だけで良いから!魂と体は大切にしろ!」と言うお話しでしたけどね。


ああ!こんな素晴らしく優しい主に出会えた事をアスレティア様に感謝しないといけませんね。


何はともあれ、私はこの瞬間、正式に一乃瀬ファンNo.100になったのです!


今回は皆様の感想の中にありました疑問をこの場を使って出来る限り答えようと思い設けさせて頂きました。




①第4部「何もしないよ」の言葉の意味


ーー直接世界に関わる様な事はしたくない、的な意味で書いたんですよね。


今後は、主人公が精神的に成長をしながら結局は世界に関わる様になるストーリーを考えています。



②ヴィルヘルムとリツェアを牢から逃がした理由


ーー国から無能な異世界人が逃げ出した事より死刑囚が逃げた方が目立つのでカモフラージュに使う為。


・一緒に行動している理由は今後判明します。



③転移でクラスメイト全員が転移した理由


ーーリツェアが魔力を込め過ぎた所為です。

凍夜本人は3人だけ転移させるつもりでした。



➃戦闘理由に関しては、勢いでしょうか(⌒-⌒; )


ーーあの場にいた所為で、結局は無関係を装う事は不可能な状況でしたので、唯逃げるだけならボコッちゃおう!的な事を作者は考えておりました。



⑤ヴァーデン王国とは


ーー第2章で詳しく書くつもりです。



⑥主人公の目的


ーー一応は強くなること。

漠然としすぎているので第2章でその辺りをかけたら良いと思います。



⑦聖王国からの逃亡理由


ーー100年前と同じように戦争の道具になるのが嫌だったからです。そして、主人公が聖王国を嫌っているのも理由です。



⑧召喚の間にクラスメイトがいた理由


ーー本文でも書きましたが、魔法の授業の一環です。




最期に稚拙な文章で読んで下さった皆様にご迷惑をかけ申し訳ありませんでした。今後とも読んでいるら中で、疑問に思うことがありましたらどんどんお声をかけて下さい(。-_-。)


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