第10話 俺に関わるな
何と日間ランキングで50位に入ってしまいました!
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これも全て皆様のお陰です!本当にありがとうございます!
えーと、所で白虎の獣人ヴィルヘルムの名前なんですけど、変更するかもしれないので、何か良い名前があれば教えて頂いてもよろしいですか?
必ず変える訳ではないんですけどね・・・・。
海堂たちの姿が見えなくなるのを確認して俺の元にやって来る2人。
無言で深海が、地面に腰を下ろしたままの俺に手を差し出した。
俺はその手を取り立ち上がる。
「悪い、助かった」
お前たちのおかげで無駄な魔力を使わずに済んだ。
俺が礼を言うと深海は首を横に振り、風巻は溜め息を吐いた。
ここでもう一度2人を良く見る。
風巻雫の見た目は、艶のある黒髪黒目。艶のある黒髪をポニーテールにしている。そして、まるでモデルの様な女性的な体、雪の様に白い肌、薄桃色の唇、どれを取ってもクラスNo. 1の美少女だ。
しかも、陸上部では100mでインターハイに出場した実績もある。それに、実家は剣道の道場を開いており、剣の扱いにも長けている。
性格は、誰に対して分け隔たりなく接し、いつも凛としている。噂では、クラスの男性陣の殆どが告白し撃沈したそうだ。確か、元カレは澤輝らしい。
深海庸平の見た目は、一言で言えば巨漢だ。190cmにもなる長身と広い肩幅、国から支給された服の上からでも分かる程に鍛え上げられた筋骨隆々の肉体。そして、母方の祖母がロシア人だった為か、髪は灰色がかっていて、鋭い瞳と相まって獣の様な印象を受ける。
深海は柔道部で、3年連続全国大会出場、中学も含めれば6年連続出場し、3度も全国1位になっている。確か、柔道意外にも空手やボクシングなどの格闘技もやっていると本人から前に聞いた事がある。
性格は、無口。人前では、余り喋る事はない。今でこそ喋る様になったが、昔は筆談で会話をする程酷かった。
因みに、俺とは小学校からの幼馴染だ。
とは言っても、俺は中学3年生の夏に異世界に召喚されて、5年間をそっちで過ごしたので戻って来た当初は名前もうろ覚えになっていた。
「それより、前より酷くなっているが大丈夫なのか?」
風巻が俺を気遣って声をかけてくれた。
こんな所をクラスの男子に見つかれば、第2、第3の海堂を生み出しかねない。
「あぁ、固有スキルのおかげで傷は直ぐ治る」
「そういう事を言っているのではないんだけど。そうだ、私たちが一度海堂たちを半殺しにしてくる?」
あっ、この目はマジな奴ですわ。
かつての元仲間たちが宿屋で出たゴキ○リを剣と魔法を使ってオーバーキルしようとした時の目と全く同じだ。
「俺の事は気にしないでくれ」
俺の言葉に2人は表情を顰める。
「・・・・またそれか」
そういえば、深海の会話するのは随分久しぶりな気がする。
「・・・地球にいた時、凍夜君は俺と家族を救ってくれた。・・・・だから、恩返しを...したい」
隣で風巻が驚いている。
深海がこんなに長く喋る事は滅多にない。
それより、まだあんな昔の事を気にしていたのか。本当に律儀な奴だ。
「前にも言ったが、あんな昔の事は気にするな。寧ろ、悪いのは俺だ。だから、今までと同じ様にしてくれ」
「俺は、凍夜君が、変わってしまったのに....気付けなかった。いや、気付いていたのに...何もしなかった....!」
何も出来なかった、ではなく、しなかった、か.....深海らしい言葉だな。
深海の顔は自分への怒りや後悔、俺に対しての謝罪の気持ちで染まっていた。
こいつは無口だが、感情が顔に出る。
周りの連中は、深海の考えている事が分からないと言うが、俺は昔から何となく分かった。
だから、昔は仲が良かったんだろうな。
それに、深海は地球にいた頃の事を気にしているのだろうが、それこそ見当違いも良いところだ。
あちらの世界では、異世界から戻った俺が異端にならない様に、何かしら補正を受けていたのだと俺は思っている。
そうじゃなければ、親が一目で分かる俺の変化をあんな簡単に流すはずが無い。
て事は、異世界に来てその補正がなくなったってことか。
「うーん、私には2人の会話が良く分からないのだけど.....」
「兎に角、俺の事は放って置いてくれ」
「ちょっと、待って...!」
俺はそれだけ言い残し、足早に城の中に入った。
その時、待ち望んでいたメデルの声が頭に響いた。
『主、こちらの準備が整いました』
『・・・分かった。予定通りに頼む』
俺はそう返すと、城の中から城下に向かって歩き出した。