プロローグ
初めての投稿作品となります。処女作です。
至らないところが多々あると思いますがよろしくお願いします。
何かアドバイスや誤字脱字がありましたらお気軽にお声かけください。
グダグダするかもしれませんが、暖かく見守ってくださると嬉しいです。
「はぁ……」
重苦しいため息をこぼし、公園のベンチに座って私は空を仰ぎ見た。
私の心の中は曇天いや、寧ろ土砂降りと言っても良いくらい悪いのにこの空の青いこと。見ているだけでイライラしてくる。
今日一日本当についていなかった。朝から寝坊して大学の講義に遅れるし、靴のヒールは取れるし、喫茶店のウエイターさんにはコーヒーをぶっかけられし、しまいには、彼氏に振られるなんてほんとについてない。
朝からのはまだ許せるけどフラれたのは本当に最悪。
『別れてほしい』と言われた時、私はショックのあまり固まってしまったけれど、ポーカーフェイスは得意だったから何とか顔は平静を保つことができた。
ここで、「何で?!」とか「嫌だ!」とか言うべきだったのだろうけれど、咄嗟にでた言葉が「分かった」だった。
追いすがることは私の性分には合わないし、しつこくて未練タラタラな恥ずかしい姿を見せることが出来なかったというのも一つの理由ではあるけれど
だかしかし、時にはプライドを捨てて素直になることも大切なのだと今になって痛感する。
なんて可愛げのない私。
本当に何やってるんだ鈴宮詩乃。私はもう18歳なんだぞ! 一人の男の手綱握れなくてどうするの?! と言いたい所だけれど、いかせんコレが私の初めての異性との付き合いだったわけで。
恋愛偏差値も最早趣味を逸脱してるといってもいいぐらい好きな乙女ゲームでなら熟練者かもしれないが、現実となると話は違う。ゼロどころかマイナスな気がしてならない。
そもそも初恋の人と一度でも結ばれた時点で奇跡だったんだなと思う。しかも今の彼の彼女となった女は大学では指折りの美女、姫成美理亜だ。
こんな肌が白いのだけが取り柄の平凡女を相手していたのがおかしいんだ。
彼、神崎蓮司は大学屈指のイケメンで王子様と呼ばれている。性格もよろしく優しい爽やかな超美形好青年と付き合えただけでも一種のステータスかもしれない。
なんてポジティブに考えてはみるものの、気分は晴れない。
「やっぱり、別れたくなかったな。初めての恋は実らないっていうけど、ある意味ほんとだな。結婚とまではいかないけど、初めてこの人じゃなきゃダメなんだって思えたのに」
目じりにじわりと熱を感じた。初夏の風を感じながら、私は瞼をおろした拍子に零れた涙を袖でこすってぬぐう。
風が止み、ふと瞼を開けてみて私はようやくある異変に気付いた。
「何で真っ暗?!」
辺り一面が闇に包まれ、一寸先に何があるかも分からない。暗闇なんて怖くないと思っていたけれど、それは本当の意味での暗闇を理解していなかっただけなのだと今更ながら理解した。
月明りがある訳でも人口の光が僅かにあるわけでもないこの空間は、ただ闇が永遠と続いてように見える。
「そもそもいつ夜になったのよ」
夜になったのかと言ってみたけれど、これが夜なのではないとなんとなくだが感じた。立ち上がり、辺りを見渡す。座っていたベンチすら、今そこにあるのかすら分からない。
不意に、グイッと思いっきり力で何かに腕と肩を掴まれ後ろに引っ張られた。
「わっ!!」
それが何なのか掴まれた場所に目を動かし、その正体を見て目を見張った。
「手……?」
そこには青白い手があった。服越しにでも感じる冷たさに、私は血の気が引いた。更に強い力で引っ張られ、この空間よりもより濃い闇に私は引きずり込まれていた。
「いやっ! 誰か助けて!」
その手から逃れようと私は抗う。
しかし、意識は徐々に朦朧となり、無意味な抵抗となる。
どうして私がこんなめに、そう思っている間に私の意識は闇に完全に飲まれた。
この時の私は予感すらいていなかった。これから先私の人生が大きく変わることなど
文章おかしいところないですかね(不安)
更新は不定期になりますが、ゆっくり書かせていただこうと思います。
これかれもよろしくお願いします。