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星持ちと弁当屋  作者: 久吉
第一章 星持ち様と弁当屋
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<幕間>幼なじみへの手紙

親愛なるダリア、ジオへ


 日ごと寒くなってきていますが、いかがお過ごしですか?

 そろそろ村では冬支度でしょうか。人手がいるこの時期に村にいられないことが本当に申し訳ないです。



 私の出発前に爆発寸前だったダリアの怒りはおさまりましたか?

 私も正直腹立たしかったし、悔しかったけど、ダリアが烈火のごとく怒ってくれたので、ちょっと楽になった感じです。ありがとう。

 私たちがどれだけ抵抗しても、国が決めたことや星見台が決めたことには従わなければならないなら、やるだけやろうと思っています。

 癪だけど。


 ジオはまだメソメソしてますか?

 私の中でジオは十一歳のかわいい弟のままなので泣き虫でも構わないのですが、そろそろ二十歳になるので、もう少ししっかりした方がいいと思います。婚期は待ってはくれないので、早急に。もし好きな人ができたら一緒に対策を考えるから、いつでも言ってください。



 さて、私はと言うとアカデミーの入学前に最低限の知識は身につけておかないといけない、ということでミンティさんというご婦人のお屋敷にご厄介になっています。

 かつて、国随一の女傑としてその名を轟かせたという優秀な星持ち様が私の指導をしてくださるのですが…。


 自らに厳しく、他人にも厳しい、大変ストイックなご婦人で、おかげさまで来週の入学には最低限の水準には達しそうです。


 …もっとも、ミンティ女史に師事しておきながら悲惨な成績なんてとった暁には、私には国外逃亡しか生きる道はないのでしょうから。


 考えるだけで恐ろしい。



 アカデミーに入学して、落ち着いたらまた手紙を書きます。返事は寮にあててくれれば届けてもらえるそうなので、そちらへよろしく。


 では村のみんなにもよろしくお伝えください。

 二人とも身体に気を付けて下さいね。



  リリアより



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