表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
盗っ人  作者: 日寝暮者
3/26

遭遇?!




…ここは?




周囲を眺め、眺めて―

少なくとも日本では無いようだと判断する。




いや黒い上に西洋っぽい城は日本には無い。

ないよね?




黒い城は蔦が絡み、そして周りには人が見当たらない。

……不気味だ。




改めて周辺を見回す。先に突入もとい巻き込まれたバスも人も居ない。




出て来たはずの裂け目も見当たらない。




困った。うん。困った。どうしよう…




数分間、茫然とした後

とりあえず情報収集のため城に入ることにした。




……………………………




城の中は放課後の校舎みたいにシーンとしていて、気配を感じない。




正直に言って怖い。

笑いたければ笑え。むしろ笑っていいから誰か(泣)




今更だが中は暗い。

目を慣らそうと目を閉じた。



――まぁそれで見えるようになったことは無い、無かった――



だが予想に反して目を開けると、、(明るいところと同じように)見えるようになっていた。




不可思議現象に驚きながらも、恐る恐る歩いていたら第六感に何かを感じた。




後から思い出しても何故そう感じ、行動したのか分からない。




ただ第六感の赴くまま階段を登りそして、その部屋の扉を・・・開けた。













その部屋は豪華ホテルの一室みたいな感じだ。




悪くいえば必要最低限な殺風景の部屋の中にその子は居た。あった?




天蓋つきのベッド、そこでは女が寝ていた。




動かず身じろぎもせず、ただ其処にある。




まるで人形のように…

いや……死体のように、か?



正直怖い。

・・・ホラー映画みたいにいきなり飛び起きて襲われる、みたいな?




いや、パニック系か?

まぁ、どちらにしても

映画の影響受けすぎかも知れないが・・・この城に雰囲気があるのが悪い。




ビビりじゃないよ?

本当だよ?そう、慎重なんだ。うん。




それにしても美しい。

白銀の髪はストレートのロング。整っている顔立ち、そのせいで人形みたいにも見えるが、綺麗なことに変わりない。



わざわざベッドで寝かしてる、この世界のダ…(ゴホンゴホン)、かもしれないが。




いや発想が非道いって?知らんがな。

そんな訳で期待と恐怖二つの理由からドキドキしながら俺はその子に接触を図ることにした




恐る恐る触れてみる。

・・・冷た!?いや、人形とかの冷たさではなく冷え症の冷たさみたいだけど・・




暖かくなーれ

そんなバカなことを考えその子の片手を暖めながら、起こそうと行動していたら気付いた。



鼓動を感じない・・



腕、首もとなど脈を調べたが判らなかった。

他人の脈など調べたことがなかったから下手なだけなのかも知れない。




失礼ながら胸に手をおき、それでも判らないので耳を近づけたが鼓動を感じられなかった・・・




俺は18歳だ。

葬式に出席したこと勿論ある。




故に死体に触れたことがある。だから、その経験で女の身体に触るが(死後)硬直はしていないようだ。




やはり人形か?等身大の人形。やはり、ダッ????(!?)



バカな考えだと思う。



さっきから興奮し心臓が高鳴っていてマトモな考えが出来ない




死体かも知れないと恐怖で興奮してるのか女の美しさに興奮してるのか自分のことなのに分からず



ただ逃げるようにその部屋を後にした。







部屋の扉にもたれ掛かり落ち着いてきた頭で考える。




もしかしたら眠れる姫はキスで目覚めたのかな、などと考えて自分があまり落ち着いていないことに気付いた。



うん。あの女は危険だ。







その後、今度こそ落ち着きを取り戻した俺は他の部屋も調査した。




図書室や謁見の為(?)広間など様々な部屋があった。




それにしても広い。これが日本人と外国人の考えの違いなのか。ドアや天井なども異様に高い。




部屋が温まりにくいだろうなと他人事ながら気になってしまう。




螺旋階段がある。

いや、階段がないと困るし螺旋階段でも問題はないんだけども。



その螺旋階段は横のスペースが二人と並んで歩くにはキツイほど。



すれ違う時には一人が待機しないといけないだろう。



しかも手すりなし。壁に沿ってビクビクしながら歩いた



真ん中にあたる吹き抜けはヘリコプターが離着陸でもするのか、と言いたいぐらいに広いのに。




地下には、儀式部屋と思しき部屋があり

その部屋では魔法陣らしきものの中心にて鉱石がゆっくり回転しながら浮かんでいた。魔法陣を構成する輝く赤い文字からは不気味さは感じず、いかにもなファンタジーな光景にドキドキした。




未調査の部屋がある。血らしき染みがその部屋に向かっている。

異臭もする。




…俺はスルーし、城外の調査をすることに決めた






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ