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盗っ人  作者: 日寝暮者
13/26

週間

『週一』





どうしよう?どうするべきか?いきなり反対しても余計に悪化する可能性がある。なら、まずは了解した上で、何故か?を聞くべきか。いや、了解しないほうがいいのか?




素早く考える。ここ最近、いや向こうに居たときより考える。だが経験が圧倒的に足りない。仕方なく普通に聞く。





「…なぜ?」




無駄に深刻そうな声を出したが普通に返された。





飽きた――……・・






そう言われた俺は心に甚大なダメージを受けた。後から冗談だと訂正が入ったが、先制の一撃のダメージはでかかった…






ユイナに会話の主導権を握られた状態で、説明を受けた。



曰わく、為にならない、とのことだった。意味が分からないが…




色々と説明された。中には“飽きられたくない”とか可愛らしい理由もあったが“猿の相手は嫌”というのが本命だと思う。




否定して…と視線に込めたが、微笑むばかりで否定されなかった。




だが、なら丸一日!

と情けなく叫んでも否定されなかった。



三日に…言おうとしたら拒否されたが。





「ユイナ好きだ…」




唐突かも知れないが、今まで言ってなかったことに気付き、告白した。

…言った後に情緒が無いと思ったが今更だ。




言ってから気づいても遅い。まぁ日○人は、愛を普段から囁かないところがダメ、とかTVで言ってたし大丈夫だろう。





「…人間の言葉は信用できないわ」




…まさか全否定が入るとは思わなかった。ただ、腕の中に入るユイナを見て、言葉でなく態度で示せとそう言われた気がする。





いやそう言ったに違いない。ギュッと抱き締めながらそう思う。





そうなわけで金曜日は祝福の日になっ――




「ああ、そうだ。週一は私の都合でしょう?代わり…と言ってはなんだけどシンはハーレムを作るといいわ」




「ッ!?……いや気持ちだけ受け取る。俺はユイナ一筋だからな(キリッ」




一瞬、歓びで感情が爆発しそうになったが冷静に返した。


男の反応を見る女の手口では無いかと思い直したのだ。


最も――もしかして本気かも?と半分思ってるから浮き足立った中での冷静――だが。





「三度は言わないわよ?ハーレムを作るといいわ?」




深読みしすぎたか?

とは言え



「ハーレムってユイナは気にならないのか?」




全く気にならないとか、興味ない、と同じですよ?




「オスがメスを囲うのはそんなに珍しいことじゃないでしょう?……必要なことを必要なだけやってくれれば構わないわ」




?…??………???


メスを囲うのは珍しくないけど……強いオス限定デスヨネ?ソレ?



――分かります…聞いたらきっと「強くなればいい」とかいうんですよね?ハァァ…




…しかも、もう一つも何気にハードル高くないか?吸血鬼とか異種族の必要って何よ。そこを知るのも必要なこと…だとでも?




とは言えシャイな照れ隠しなんじゃないのか?と思う。そう思ったら





「分かった…。ハーレムを作ろう!…ただユイナもハーレムメンバーだからね?」




――自分の事ながら器がちっちゃいなぁ…


しかし万が一があってはイケないんだよ!!


と熱弁してみる。(誰に?)


ユイナは優しい感じで笑っていた。




「(フフッ)ヨロシク、オネガイシマスネ?」




「おうよ!これからも末永く宜しく」





一度離れてから挨拶し握手を交わしてハグした。

自分の行動なんだが不思議な感じだ。


…まぁいいか。








取り敢えず俺は週一に伴い週間を採用することにした。





この世界の一週間が七日かどうか判らないが…


俺が予定を立てるのには関係ない。


月間や年間予定は情報不足で立てられないというのもあるが、俺が予定を立てても守れないからだ。




―予定を考えるのは好きなんだけど……

予定を考えるときが最高潮だからなぁ…





そんな訳で金曜日な今日。迸る情熱な日な訳だ。

そして今日も今日とて水風呂に入るんだけど…




「いい加減、温かい風呂に入りたい。あと髪も水洗いからシャンプーとまではいかなくても洗いたい…」





井戸水を温めようか…


風呂に使う水はマナだから温められない(時間で消える)から井戸水を温めるしかないけど…


物凄い面倒臭いから諦めていたのだけど…週一だけでも努力するべきか?

なんて考えていたら




「お湯がいいの?」




と不思議そうに言われた。聞いてみると、どうやらお湯も出るらしい。




他の部屋から魔石を持ってくる必要があるらしいけど……


逆に言うと持ってきて取り付ければいいだけらしい…畜生…


もっと早く言えば良かった。




――温かい…♪

ホッコリする…♪♪


残念ながらユイナには解らないらしい


勿体ない(゜o゜;)










勿体ないと思っていた時期もありました。はい。



兎は逃げるときも耳を立てるらしい。人間が汗をかくように、発熱の為だ。



発熱の為だ。そしてユイナは汗をかかないと言った。つまり発熱の方法が違う。









違う。。










―――羽を展開して発熱する。……する。…羽を……展開する。―――つまりペッタンコ――






―――――



――……



………




よくよく考えれば、普段はそのほうが好いんじゃないかと気付くのは、この後だ。




祝福の日だけ、ぬるま湯に浸かればいいのだ。


――別に水風呂にする必要はない――






順番が逆(?)になったが洗髪剤はないけど洗毛剤はあるらしい。


ぶっちゃけ獣用らしい。…薄めて恐る恐る使ってみる。


――下の方で。だって髪は怖いもん。





後日、髪の毛を洗ったがシャンプーを、超えた!


いや安物のシャンプーしか知らないけどさ。




――父がヒエラルキーの頂点だったが、母に任せきりだから男性陣は安物シャンプーで父は気付かないという…。しっかりと女性陣は良いものを使っていた―――





「獣用って言っても獣人用だからね」



思い出したように言われたが早く言って欲しい。

それなら気にする必要無か―いや、あるか?


毛の性質が一緒とは限らないもんな。それなら配慮は有り難かったのか?

兎も角シャンプーは予想以上に凄まじかった。


スゴい柔らかくなった。ビックリしたよ。




尚、補足だがユイナは無くとも問題ない。というか必要なかった。何だろう、この理不尽感…









――狩りに…行く。





いや、いつも通りだけど。




パーティーという概念がある。



経験値を分割できるのだ。弱者に対する救済処置なのか何なのか、編成出来る(リーダーは)のは人間限定になっている。



吸血鬼からは編成出来ないようだ。最も俺のパーティーに入れることは出来るが。




あとゲームみたいに全員で均等分割じゃない。



まず経験値の半分?を戦闘の貢献度(活躍度?)に応じて山分け、残りの経験値をパーティー人数で均等分割だ。




あくまで推測で細かい数値は不明だ。検証厨じゃないし大まかに分かれば問題ない。




にしても草を踏んづけたり切ったりでも経験値が入る。




だから木を伐って薪を作れば、筋力と経験値が手に入る。



もう体力作りと割り切って木こりよろしく薪作りしようかな。




う〜ん。真剣に悩むな




ってかここには、鼠と狼しかいないのか?


見当たらん…


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