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いきなり姉弟っ!!

 なんやかんやで現在、午後8時。先程夕食を家族全員で済ませたところだ。

僕はただいま自分の部屋のベッドに転がり突然の出来事を整理している真っ最中だ。

まだ秋瀬家がうちに来て3、4時間余り。

なんでだよ!と思わずツッコミをいれなければならないほどに至って普通の家族の食卓だった。


そう言えば夕食を食べる前、引越し業者の従業員とトラックが来て秋瀬家の荷物がうちに運び込まれていた。

事前に荷物を娘にもバレずに業者のほうにやっていたのか。用意周到だな。



 しかしなぜこんなにも日常のごとく母の突然の結婚宣言から現在に至るまで平穏に時間が過ぎていったのかというと

秋瀬 美優璃のキョウダイ拒否宣言があったのだが両親から強制姉弟宣言を出され、僕達キョウダイはそれをのまざる負えなくなってしまった。

簡潔に言えばこれがその答えである。


まぁ、うちの母は物凄く天然だけどめちゃくちゃ怖いからな。僕は少なくとも従うしかあるまい。



そして話は変わるがここで1つ僕の疑問を投げかけても良いだろうか?

なんで秋瀬 美優璃は僕を弟と言ったんだ?


謎だ・・・


僕の誕生日は4月11日。こんな弟拒否だとかそんなことよりも僕よりあいつの方が誕生日が早いのか?

というより自分は誕生日が人よりも早いというのを僕のように自覚でもしているのだろうか?


とりあえずだ。このことを含め僕は秋瀬 美優璃とキョウダイとして話さなければならないことがたくさんある。

だから話をつけるため、今まで使われていなかった僕の部屋の隣りにある部屋、もとい”美優璃の部屋”に行くことにした。




補足だが今その部屋のドアにはペンケースほどの大きさの立札が2つ掛けられている。1つは”美優璃の部屋”そしてもう1つは・・・”弟 立入禁止”。




 

”美優璃の部屋”の前に立ちドアを数回ノックし

 「あのー、俺とあんたにいろいろ話すことあると思うんだけどー今大丈夫っすかー?」


あっちからしたらかなり唐突な訪問であっただろう。


しかしあんだけ僕のことを嫌がってたからな。こんなんだとまともに聞き入れてくれない気もするが・・・


 ガチャッと音を出しドアが開いた。まさかこの”美優璃の部屋”のドアがこうも早くあっさりと開くとは思ってもみなかった。そして中から半身だけ秋瀬 美優璃が見え


 

 「無理」



とだけ言ってドアを閉めようとしたものだから僕は反射的にそれを手で防いだ。


 「待てって!俺も不本意だがあんたと話さななきゃいけないんだよ!」


 「いや、キモい!まずその手離して!ドア壊れる!!」


 「じゃあ、とりあえずこの手離すから中に入れろ!」


 「はぁ~!?言ってること矛盾してるんですけど!中に入ったら手離したことになんないじゃん!!ってか、中に入るとかマジでキモい!部屋汚いとかそういうんじゃなくてもマジいれたくない!」






 「・・・そっかー部屋汚いのかー。前の家から荷物がついさっき届いたばかりだったもんなー。女子の部屋が汚いとこなんて見られたくないもんなー。しかもあんたは学園のアイドルだったけ?学園のアイドルの部屋が汚いなんてそれこそ汚点だよなーハッハー(棒読み)」






部屋に入れた。




 「はぁ!?私のこと完璧舐めてるでしょ?そこまで言うならじゃあ入んなさいよ!!」

と言って部屋に入れてくれたのだ。

あんな棒読みだったのにこうもあっさりと作戦通り部屋に入れてくれるとは。僕の作戦は単純だったけどこいつの頭はもっと単純だったらしい。


ほっと肩を撫で下ろし、少し落ち着いたあと部屋の中を見てみる。


めっちゃ綺麗だった。


 「もうこんなに片付けたんだ。すごいな!」


 「当たり前じゃん!私はいつ何度機でも完璧なの」


すごい自信。


そして普段しっかり見ない秋瀬 美優璃をさりげなく気づかれないようにそっと見てみた。



黒髪というよりは茶髪に近いナチュラルなダークブラウンの髪。胸の位置位の長さ。

化粧をしているかのように思わせる濃いまつげ。それに伴うように少しだけつり上がった猫目のようなパッチリ二重の目。

小さくてしゅっとした高い鼻。

薄いピンク色をした形の整った唇とアヒル口。


女性なら誰もが羨ましそうなスタイル。今は座っているが。




 「さっすが、学園のアイドル・・・」

あっ、つい口に出してしまった。 


 「うわっ、見てたんだ。キモッ。まぁでも私に見とれるのは無理ないっか。だから許してあげる」




頭に乗らせてしまった。



というかこんな茶番やってる場合じゃないんだよ僕!

そろそろ本題に・・・


 「ところでさ、今後どうする?」


 「どうするって?」

 

 「いやさ、とりあえず俺ら今年から同じクラス?なんだよな?だから学校生活とかやっぱ気まずいじゃん」


 「なんで私が同じクラスってことあやふやなの!?信じらんない!名前は知ってたくせに」

 

 「いやそこじゃなくて・・」


 「まあ、私は別にいつも通りにできるからあんましそーゆーのは気になんないわ」


 「えっ、いや、そんなこと言ったって気にするだろ!学校の友達にだっ・・」


 「そんなことよりも!私が決めた”姉弟憲法”、これに従ってもらうから。まず1条・・・・」







・・・こうして半ば強引に片付けられた僕の話。そして結局深夜まで続いた秋瀬 美優璃の考案したという”姉弟憲法”の説明。なんだよ”姉弟憲法”って。

正直地獄以外のなにものでもなかったが無事最後まで聞き秋瀬 美優璃の部屋を出ることにした。


と、その前に僕の疑問を解決しておかないと。


 「そういえばなんで俺が弟なの?俺、4月生まれだけどもしかして俺より誕生日早いとか?」

 

 「え?決まってんじゃない、私が姉以外考えられないでしょ?」









男子からは毎日のように告白され、女子には崇拝される学園のアイドル秋瀬 美優璃。

だが、僕はこの頃からそれはただの虚構であることに過ぎないと知らされていくのであった。





僕は声を大にして言いたい。





こんなやつといきなり姉弟だなんて・・・・・・・・嫌だぁぁぁーーーーーっ!!!!










これから徐々に2人の学校の友達やらなにやらが出てきます。

あと、母と父にももう少し光を当てていきたいと思います。


下手くそながら頑張って書いていこうと思います!

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