いきなり家族っ!?
4月下旬、午前7時50分。高校2年生になった僕は高校に自転車に乗って向かっている。かっこいいロードバイクや折りたたみの自転車ではなくごくごく普通のママチャリに乗って。
これは僕の普段の登校の仕方である。この時間帯は決まって学校の少し手前にある踏み切りに引っ掛かるが学校には遅刻10分前には着く。だから踏み切りに引っ掛かる時間に合わないように少し早く来ようだとかはまぁ、思わない。
けど、ここ1週間でその考えは変えさせられた。
いつものように踏み切りに引っ掛かるといつものように目の前には決まって7、8人の女子高生。
そしてその中心にいる明らかにその他の女子とは違うオーラを放つ女子。
「・・・秋瀬 美優璃」
心の声が小さく外へ漏れてしまった。
そう。この1週間まるっきり同じ光景。
「もう少しだけ家、早く出よ・・・」
と、また心の声が小さく外へ漏れてしまったのだ。
少し時間をさかのぼって1週間前。
あっ、その前に先ほどから「僕」と言ってる僕は春市 遊助。ちなみに人と話すときの一人称は「俺」なんだけどとりあえずそれは頭の片隅にでも置いといてくれれば嬉しいなー。
それから今年の春から晴れて高校2年生になることができました!高2とかまじ青春だなって思ってる人も中にはおられるのかもしれませんが、そんなことはありません。ほぼ。
部活で青春の汗をながそう!
・・・ごめんなさい。部活に入ってません。
数々の行事で女子と交流。そして交際!
・・・とはなりません。
だったら勉強!ひたすら勉強!勉強も青春だ!
・・・人並みには。
と言ったように高校生だからと言って誰もが青春しているわけではない。それが高2にもなると大概、俺はごく普通の高校生、特別なんてありません!まるで中2の頃に信じていた「自分」に反比例するように。
話がなんか反れました。申し訳ない。
ゴホンッ、少し時間をさかのぼって1週間前。
いつものように学校から帰宅すると玄関には待ってましたと言わんばかりに僕の母が立っていた。表情は少し引つりながらも嬉しさを隠しきれてないと言うような笑顔を浮かべていた。そして、
「おかえりなさい。大事ってほどでもないけど話があるからリビングにきて頂戴」
いや、うちの母はおかえりなさいなんて言わないぞ。それに第一こんなきれいな言葉を使わない。
あと口にしなかっただけだが玄関には見覚えのない男性用の高級そうなレザーシューズそしてなぜか見覚えのない女性のらしきローファー。もちろんどちらも僕のではない。見覚えのないって言ってるんだから。
でもなんだか察しは付いた。僕も高2だ。大人の事情ってやつだ。
僕は頭にある程度の答えを置いて無言でリビングへ向かった。
そしてリビングのドアを母が開けると、予想通りそこには男性がいた。いつも僕が帰ってきたら母が座っているはずのソファーに座っていた。だけどその隣にいた先程のローファーの持ち主であろう人が僕には全く予想外で何より驚愕を得たのであった。
「秋瀬 美優璃?」
「あら~、やっぱり遊助も知ってたんだ~。良かったわ~」
「それでね、遊助。ここにいる美優璃ちゃんのお父さん、いえタカシさんと私ヨウコは、結婚することになりました~」
「でね今日からみんなで一緒に暮らすのよ?あっ、そう言えば・・」
「わかってると思うけど今日からあなた達は”姉弟”だから」
・・・・まじか。
簡単 登場人物プロフィール
○春市 遊助
性別:男
誕生日:4月11日
血液型:O型
身長:170cm
一応主人公で・・
○秋瀬 美優璃
性別:女
誕生日:10月3日
血液型:AB型
身長:168cm
これからに期待の見た目ヒロイン!