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レベルが上がりにくい鬼畜な異世界へ転生してしまった俺は神スキルのお陰で快適&最強ライフを手にしました!  作者: メバル
第三章【躍動編】

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【64】闇属性【中】

「なぁロウガン。キアさん戻ってくるの異様に遅くない?」


「遅いな。数分で戻ってくると思っていたが、もう1時間は経ってるぞ」


「何かあれば連絡をしてくるはずの、何事にも完璧なレディが何もアクションを起こさない。異常以外の何物でもない」


 と、色々と考察をしていた俺達。

 そんなところに戻ってきたキア。

 しかしキアの連れて来た者はシガレット家の者ではなかった。


 連れて来た者は俺達のリーダーであるロストであった。


「何でロスト!?キア!呼びに行く相手が違うだろうが!」


「いえ、私は確かにシガレット家に行く途中だったんですが、ロストが突然現れて呼び止められたんです。ケントに会わせろって聞かないので説得していたんですが、会わせろの一点張りで説得が無理でした」


「そういう事よ。ザハルが殺してしまう前に見ておこうと思ってね」


 そういって結界の外からまじまじとケントを舐めるように見回すロスト。

 怯えるケント。

 それはそうだろう。目の前に尋常じゃないレベルでゴリマッチョのミノタウロス。

 誰でも怖いわ!

 いきなり殴られないだけでも幸せな方だと思うけどね。


「ふむふむ。確かに闇属性だね。しかしこの子はそもそも人間なのかね?」


「元は人間だったんじゃねーか?ただ特異体質であったことは間違いないと思う」


 ロウガンが何かを思い出したかのように話し出す。


「そう言えば最初のステータスを見たときに、スキルで同調ってあったんだがよ、最初は何の事か全く分からなかったんだが、これって魔物と同調するって事じゃねーのか?」


「そういうのさ、早く言ってくんない?

 十中八九そうだろ。しかも食べることでより同調する。いや、それどころか……」


 ロストはウロウロしながらもケントから目を離さない。


「ザハルの危惧は当たってるね。

 この子、同調っていうよりも転化し始めてるね。言わばもう魔物と大差ないね」


「何でロウガンが気付かなかったのかが不思議でならんのだが」


「お、俺も何かおかしいなぁとは思ってたよ。ただまぁ今の所危険視するほどでもなかったからさ」


 静かな怒りを見せるキアさん。

 とてつもない冷めた顔でロウガンを詰めだした。


「教育係って意味を分かってますか?何かがあろうと無かろうと、日々の行動を報告する義務があるって事も分からなかったのですか?貴方は元魔王ですよ。

 魔物と同調するのか、何と同調するのかなんて直ぐに分かったでしょう。報告を怠った事であの子だけではなくダンジョンまで危険な状態になってることも理解してますか?幸いダンジョンは低階層だったので私達で、どうにでも出来ますが深部の階層で同じ事が起きていたら貴方はどうやって責任を取るつもりだったのですか?

 浮かれるのもいい加減にしなさい!」


 ブチ切れキアさん……クソこわ。


 完全に心を折られたロウガンは、まるで自然の流れのように土下座をし謝罪していた。

 コイツはあれだな、キアさんには逆らうという行為自体の気持ちがそもそもない。

 何か面白い光景だ。


「すみませんでした」


「そんな所で座り込んで頭を下げる暇があるなら、教育係として何をするべきか死ぬ気で考えなさい」


「はい!」


 ロウガン……完全にキアの忠犬じゃん。



 でもまぁ今回はロウガンの責任が大きいのも間違いない。この処遇も仕方なかろう。

 さて、問題はロストの判断だ。


「ザハル、結界を解いてくれ」


「あいよ」


 俺が結界を解くとケントはロウガンの所へ走り出そうとしたが、ロストのデコピンで吹っ飛んでいった。

 ロウガンに懐いているのは間違いないようだけど、今は動いちゃいけないタイミング100%だったね。ウケる。


「ぐっ……痛い。何なんだよコイツは。ザハル様といい化け物揃いかよ」


 ″ズシッズシッ″


 ロストの足音がケントに近づき首根っ子を捕まえ顔をガン見している。


「確かに闇属性だね。ザハルあんた殺そうとしてなかった?」


「訳ありなんだよソイツは色々とよ」


「それでもやっと見つかった適合者。貴重だとは思わなかったのかい?」


「思ったから腹に据えかねる者があっても、ここまで育てて育ててきたんだよ。

 だが禁忌まで犯していたコイツを救う道理が俺にはない」


「私は反対」


「正直そのお前の判断に反対したいが、リーダーはお前だ。好きにしろ。

 ただし俺達はコイツを放棄する」


「却下。ロウガンに懐いているのならロウガンに育てさせなさい。そうしてキアとザハルで徹底管理しなさい」


「はっ!?やだよ!お前がやれよ。

 同じ闇属性で異端じゃん」


 するとロストは俺とキアしか見えないトップスピードで俺とキアに近付きコソコソと話し出した。


「いやね、あのね……私コミュ症。どう考えても育てらんないって」


 その瞬間俺とキアは同じ反応をする。


 少しポカーンとなり″あっ″と過去にコイツが取ってきた行動を思い返してみた。

 そうして2人は考え1つの着地地点へ何事もなく無事に着地した。


 うん。無理だわ。


「いきなり殴ってくる牛女で呼び出しの時は乙女文字の手紙だもんな」


「乙女文字は言わない約束でしょ!」


「しかしですね。今回ばかしはロスト、貴方の要求は飲めませんよ。

 事が事です。あの子に才能があろうと無かろうと1つのケジメは付けるべき問題なのです」


「悪いなロスト。そういう事だ。人ってのはよ、本当に反省して心を入れ替える人も居るだろうが、案外人の本質ってものはそう簡単に変わらんよ。

 その瞬間は反省しても直ぐに忘れたり自分を正当化する奴が居たり、その場凌ぎのペテン師が居たりする。残念ながらケントは最後のパターンだったようだ。

 だからこそ今回は俺達も見過ごさない」


 ロストは考えながら、何かを思い出し閃いたぜ!的なドヤ顔で話してきた。


「ちょっと待って!アサドの力だったらこの子の性根を変えられるかも!」


「何その力」


「サークルカットってスキルなんだけどさ、心の中にある変な部分をカットして外に出すのね、出た変な部分に今の自分が勝てれば改心するってスキル」


「ロウガンのときと同じじゃねーか」


「あれは違うわ。あれは呼び覚ましって技だから敗者が取り込まれてしまうけど、アサドのは負けた方は消える。簡単に言うと死ぬって事。どっちにしても殺そうとしてたんだったら、アサドのスキルを使って見たらどう?」


「それでもその前にやらねばならないケジメがある。それをさせてくれるなら、お前の好きにしろ」


「……分かったわ。交渉成立ね。じゃあ私はアサドを呼んでくるわ」


「じゃあ俺はシガレットに行ってくる。

 両者が揃い、シガレットの問題が片付いたら始めてくれ。ただしシガレットが極刑を言い渡さない保証もないからな。それも踏まえてくれよな」


「勿論、理解してるわ。では30分後に会いましょ」


「ああ。さて俺も行ってくるか」


「主、私が行きますよ」


「いや、俺が行くよ。キアとロウガンはアレの監視よろしく」


「任しとけ」


「承知しました。お待ちしております」


「あいよ」


 何だかすげぇ大掛かりで面倒臭い話になってきたなぁ。クソだる……


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p>無価値と言われた人間が異世界では絶対必須でした
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