【62】クソガキがロウガンに懐く
俺とキア、ロウガンは王城を後にし転移で我が家へ戻ってきた。
まぁ連れて来たくないのも連れてくる羽目になったが……
このケントというクソガキは話せば話すほどサイコパスな一面が垣間見える。
そこでキアと話し合い、リアルサイコパスな世界に投げたらどうなるのだろう?っていう実験も兼ねた答えで一致した。
「ロウガン。ちょいと話があるんだけども」
「言わんでも分かるわ!ケントを預かれって事だろ?」
「さすが!賢いな!」
「だまらっしゃい!丸投げしやがって!」
「いやいやそれがさぁ、そうでもないんだよねー。アレさぁ、サイコパスじゃん。だからいっその事、魔物統括しているロウガンに預けた方がいい方向に向かうんじゃねーかなーって思ったわけよ」
ロウガンは暫く考えた後に。
「んー……確かに一理あるな。本当の魔物の恐怖とは何か。強者と人間の差は何か。どんなにサイコパスでも、所詮は人間如きの器でしかないことを徹底的に教え込める環境ではある」
「そうそう。アイツ自身が改善しなければ死ぬときだし、死んだら死んだでもうアイツの置かれてる状況を知ってるのは一部の人間のみだ。
そいつらからしてみても、俺の判断となれば何も言えん。
最低限エニリカスまでには世界の仕組みを叩き込みたい。
協力してくれんか?元魔王の力が必要だ」
「対価は?」
「出たよ!現金主義者。本当に魔王かよ。豚骨クソ野郎」
「お前ここぞとばかりに言いたい放題だな!」
「分かったよ!望みは?」
「キアさんの監視免状」
「キアさんや、そう言ってはりますがどないしますのん?」
「何で関西弁かて!ここに居る転生と転移組は皆福岡出身やんけ!」
「キア、どうすんのよ?」
「いいでしょう。ただしエニリカスまでに主が話してた内容まで辿り着ければ、100年の監視を解きましょう」
「まじで!?やる!絶対やる!」
「簡単でしたね」
「まぁアイツはお前を引くほど恐れてるからな」
厄介払いって訳じゃないよ。多分ね本当に相性がいいと思うんだよね。
俺は何となくだが、彼らの間に師弟関係のような物が芽生える気がしてならなかった。
毎月の定例報告で進展はなく最近では、ほとんどお茶会と鳴ってしまっていることが極めて遺憾だが、今はケントマンの教育優先かな。
ロウガンに任せているがキア先生はそれとなく生ぬるい目で、監視をしているようだ。しかしながら約束をした以上、一切の口出しや手助けはしていないご様子。
キアさんも大人になったね。
────そんな日々から3年が過ぎた────
ダンジョンで鍛えるといって潜ったきり帰ってこなかったロウガンが久しぶりに帰宅した。
「おひさぁー」
「おっ!ロウガンか。お前めっちゃ強くなってるやん」
「そうだな。今はレベル1200あるぞ。3年前のキア先生と同じだな」
「そうですか。よくやりましたね。
ちなみに今の私は、レベル1800です。
主に関しては……」
「2500だな」
「何だよお前ら!変態かよ!何したらそんなに強くなるんだよ!」
「暇だったからダンジョンをズンズン進んで魔物を食ったり、そこでしか採取的ないものをメインにして食事をしていたら、こんなことになってた。テへ」
「テへ。じゃねーわ!やっぱり半端ねーわお前らは」
「あれは?」
「ああ、あれね。アイツもレベル120まで上がったぜ。だからまぁ簡単にいうと……」
「転生者だな」
「って事になるな。どうするよ?」
「どうもこうも、こうなった以上は卵が入らないように見張り、入らなければオスクリダドに入れる。そのまま育てろ」
「おーけー」
ロウガンは諦めたかのように両手を挙げ了承する。
「それとケントは間違いなく闇属性だ。
力の使い方を教えてくれると助かる」
「勿論だ」
その時、激しく扉が開く音がして1人の小僧が入ってきた。
「師匠!早く早く!また潜りましょう!」
「分かった分かった。報告会をしていたんだよ。じゃー行くか。
って事でまた行ってくる」
「あいよー」
しかしキアは少し目を細めた。
「ロウガン、万が一の場合は」
「分かってる。俺がコイツを止めるよ」
「よろしい」
俺にはいい関係性のように見えたが、キアはとんでもなく先が見えている。
何となく嫌な未来が見えたのだろう。
いやもう本当にキアが主人公でよくね
今回文字数が少なくなりました。
少しずつ現実を受け入れ、前に進んで行けそうなので書いてみました。
今後とも宜しくお願いします。




