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レベルが上がりにくい鬼畜な異世界へ転生してしまった俺は神スキルのお陰で快適&最強ライフを手にしました!  作者: メバル
第二章【激動編】

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【42】ペスカとお散歩と嫁探し

我が家にはペスカという番犬ならぬ、(おぞ)ましい魔物がペットとして住んでいる。

彼の日中は睡眠や子供たちの遊び相手に、戦闘訓練相手などで意外と忙しい日々を送っている。


彼の主食は勿論肉なんだが、魔物の肉が主食の彼に子供たちはお裾分けと言い、自分たちが嫌いな食べ物を与えている。

まぁまぁ我慢して食べてくれているのを見て、流石の俺も申し訳なく思うので毎晩、彼をダンジョンへ連れ出している。


今回はダンジョンへ連れ出し、彼とお散歩をする日課をご紹介したい。

まぁでもあれだよ……皆さんが想像する可愛らしいお散歩ではないからね。

スーパー血みどろですぜ。



―――――――その日の深夜――――――


小声でペスカを呼ぶ俺。


「おーい。ペスカ、行くぞー」


「わふ」


俺はペスカと101階層へ転移する。


「ペスカ、もういいぞ」


「承知」


以前にも話したようにペスカも当然ながら人型になれる。

それならば当然ながらトーキングヒューマン語が話せても、何ら不思議ではないでしょ?


「ペスカお前、今日は俺からしても悪魔の実に近いニンジンを食わされてたな……

我が子たちながら本当にすまんな」


「いえ、可愛がって頂いている分はお返ししないといけませんから。

ですが、あれは飲み込むのを躊躇(ちゅうちょ)しました。

あれって馬の食べ物ではなかったのでしょうか?」


「うん。お前のその認識は間違ってない。

というか、寧ろ正解だ」


「主、何を言ってるんですか?

あれは正式な食べ物ですよ。ご自分が嫌いな食べ物を食べ物じゃない認識はお止め下さい」


「ん?じゃー言うけど、パセリはどうなんだよ。お前にとって、パセリはどうなんですか?キアさんや」


「あ、あれは飾りです!」


「食べ物ですぅ!」


「飾りですぅ!!」


「あ、あの主様方……なんかすみません」


「ペスカちゃんが謝る必要はありませんよ。

今回は主が悪いです」


「何でかて!言っとくけど煽ったのはキア、お前だからな」


「主、思いっ切り生前の方言訛りが出てますよ」


「ちっ訛りが出たか……ってキアは元々どこ出身だっけ?」


「私は寒い地域ですよ」


「だとしたらお前に訛りを言われたないわ!

圧倒的訛り地域やんけ!」


「今は出てません!意識の問題ですぅー!」



―――――――ペスカ目線――――――


全くあのお二方と来たら……圧倒的能力を持ち懐も深い方なのに、ケンカし始めると子供のケンカなんだよな。


俺の名はペスカ。

元々は90階層以降に出没する魔物で種族名はディスウルフ。

主と出会う前のレベルは200。

90階層で出会う魔物に負けることなどなく、支配者として君臨していた魔物だ。


俺に敵はいないと思っていたが、ある日とてつもない化け物に出会ってしまう。

それが主である。

出会った瞬間に俺の闘争心と反抗の牙は折られてしまった。


絶対に敵わない。一瞬で悟らされてしまった。

そこで俺が選択したのは、争いではなく服従であった。

主も服従を認めてくださり、今では人間の王国でペットとして生活している。


主のご子息様たちは活発で時折困ることもあるのだが、大変可愛がって下さっている。

主も俺のストレスが溜まらないように、深夜になるとこうやって俺のガス抜きの場所へ連れて行ってくださる。


夜のハントは実に愉悦なものだ。

食い物も今まで食ってきた慣れ親しんだもの。

主から戴く肉も美味いが、やはり獲物は内臓が1番美味い。

主は内臓を食ってる俺を見て、いつも笑顔に接してくれるがキア様は吐きそうな顔をされる。

少し心外であるが、仕方ないだろう。


ダンジョンで孤独に生きていたときも、そう悪くない生活であったが、今の生活と比べれば快適度は雲泥の差があるといえるな。

主に対して希望があるならばメスと出会える機会を与えていただきたいと願う。


やはり自分の子供を見てみたい気がする。

今までは全く思わなかったが、王宮で主のご家族やマイムの家族を見ていると、なぜだか少しだけ羨ましく思う。

しかしこれも縁というものなのだろう。

今はその時を信じて待っていよう。


ただやはりこれだけは言えるな。

主と出会えた幸運に心から感謝している。


「わふわふ!」(主!主!)



―――――――話は戻って――――――


「なぁキアさんや」


「なんでしょう」


「ペスカの嫁探しも兼ねて、110階層付近までお散歩しないかね?」


「そうですね……ペスカはどう思いますか?」


「え!?宜しいのですか?」


「うん。お前も1人では寂しいだろうし、家族を持つことで、より充実した日々を送れると思うんだけど、どうかな?」


「是非お願い致します!」


「よし、そうと決まればレッツラゴンだ」


「ふっる……主のネタはいつも古すぎますよね。

少し鳥肌ものです」


「爽やかなディスりに驚きだぜ」


尻尾をぶんぶん丸で振りまくり俺たちを先導して歩くペスカ。

主人より前を歩くのはどうかと思うが、まぁ嬉しいのだろう。

良しとするか……


ペスカとお散歩を続けていると怪我をしたディスウルフを見つけてしまった。

魔物であることは変わりなく、本能的に攻撃態勢に入るディスウルフ。

怪我をしている為、蹌踉(よろ)めいている。

俺的には攻撃してくるなら構わず淘汰(とうた)するつもりであったが、俺の殺気を察知したペスカが、すかさず間に割り込んだ。


「主!お考え直しを!」


「ん?どうしたの?」


「この者は私がダンジョンに居た頃に一時期だけではありますが、共に生活していたものでございます。

悪い奴ではありません!ここは私に任せてもらえませんでしょうか!?」


「へー……うん。別にいいよ」


ペスカの話によると、どうやら仲良くしていたメスのディスウルフとのこと。

狩りをしている途中に、まさかのインフェルノスパイダーと出くわしてしまい、ボコられ食われる寸前の所で逃げだしてきたとか。


結構どんくさいというか、まぁドンマイというか……ただペスカが治療をしてほしいという目で訴えてくるので、完全治癒をしてあげた。

ディスウルフのメスはペスカに寄り添い、とても親密そうだ。

コイツが嫁でよくね?って俺とキアは思ってしまったのである。


「あのさぁペスカ、その子が嫁でよくない?

何かほら、すっげー親密そうだしさぁ」


「……主が宜しければお願い致します。

最早インフェルノスパイダーがこの階層に出没した以上は、最も安全な場所は主のそばになるでしょう。

主さえ宜しければ、この子も一緒に!」


「いいよ。好きにしな」


「感謝致します!」


「というかさぁ、多分だけどね……その蜘蛛よりお前の方が絶対強くなってるよ」


「そうでしたか!それではこの子と結婚した暁には是非挑戦してみたいと思います!」


「うん」


いや、今戦えよ。というか、それ倒したら平和になるなら今倒すべきなんじゃね?って思ったのだが……うん、野暮なことは言わないようにしておこう。


こうしてペスカは絶妙なタイミングで嫁が見つかり、ダンジョンお散歩も十分に満喫したようなので、一同は帰路についたのである。


帰宅後の子どもたちの反応は言うまでもないだろう。

また安易な命名をされ、ポムと言う名前を付けられたようだ。

フランス語でリンゴか……犬たちには果物シリーズで統一ね。

ていうか、何でこの子たちは異世界語を知ってるんだろう……それが一番疑問なんですけど。


なにはともあれペスカとポムは、つがいになり平和な日々を送っている。


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p>無価値と言われた人間が異世界では絶対必須でした
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