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第六十五話 男は金だ、金。

「人に酔った?」


「そうですね、、、」


大阪の人混みに酔った俺は、16時、机にうつ伏せになって顔色を悪くしていた。

副会長が俺の顔色を見て、心配する。

いや、普通にしんどい。


「でも、大阪、いいですね」


「ん?なんか言った?」


「いや、何もないです」


窓の外を眺めると、高層ビルが立ち並ぶ景色が見える。

夕陽に沈む街を見ていると、より良い景色に見える。


「たこ焼き食べる?買ってきたから」


「後で食べます、、、」


「これはかなりの重症だな」


「そうですね、、、」



★☆★☆★☆★



後悔の念に押しつぶされそうになったことなんて、何度もある。

全てを黒歴史と化してしまう自分の考え方にうんざりするほど、全ての記憶を黒く埋め尽くしてしまう。


普通に考えると、意味がわからないだろう。

なぜなら、普通の人とは価値観が違うから。

ズレが生じているから。


「ねぇ、なんでこんなことも出来ないの?」


そう言われ続けてきた。

そんなこと言われたって、出来ないものは出来ない。

無理なものは無理。


自分は周りが出来ることが出来ない。

でも、意味のない所で才能を発揮したりする。

例えば、無駄に綺麗好きだった時期に、部屋を整理整頓した時『細かすぎる所まで気になる』という点だっった。


『こんなところ、気にして何になるの?別の所に時間かけようよ』


と言われても、自分は己を信じて磨き続けたことがある。

【無駄】だらけの人生。


「でも、結ばれると思うよ」


「そんなことないっすよ、、、」


「大丈夫、金さえあれば」


「副会長、話がちがいますよ」


美鶴ちゃんがいるのになぁ、、、。

俺に対して、あんなに好意を抱いてくれるのは彼女しかいない。

そして、俺は女性恐怖症に一時期陥っていた過去がある。


どうしても、どうしても。


「そうか、、、まぁ、頑張れよ」


「はい、、、」


「そういえば、いつ帰るんだったっけ?」


「明日の夜です」


「結構早いな」


「まぁ、生徒会とかありますし」


嘘だけど。

本当は小説を書かなければならないなんて言えない。

言ったら、最悪大惨事になることになる。


いや、一ヶ月で10万文字って、改めて考えてもおかしくね?


小説家の人達を尊敬する。


結局、その夜は晩御飯を早めに食べて、早めに寝た。

寝られないなんてことはなく、気づけは朝になっていた。

相当、肉体的に疲れていたことが目に見えてわかった。


久しぶりに快眠できたお陰か、目元のクマがすっかりなくなり、眼精疲労が重症化していた俺の目にはハイライト的なものが蘇っていた。

睡眠って大切なんだな。

改めて感じた。


有闇化現象が起こらないように、以降気をつけなければならない。

まぁ、これから徹夜確定なんですけどね。


二日目は副会長の大学へ一緒に行くことになっている。

大学で特にすることはないが、軽く見て、近くを散歩。


「体感、高校の10倍ぐらい広いですね」


「まぁ、そのぐらいあるかもな」


「マジっすか。そういえば、副会長は首席卒業とか狙ってないんですか?」


「狙ってないな。正直、めんどくさいし」


「まぁ、勉強とか大変ですもんね〜」


「俺は大学生の時間を謳歌するよ」


「楽しそうですね〜」


「実際、ぼっちで何かしてるだけなんだけどな」


「友達とかはいないんですか?」


「2人いる」


「少なっ」


「和也も言えないでしょ」


「確かにですね(笑)」


表面的には笑っているが、実際二人の心の中では笑えない話。

つまり『友達が少ない』ということを自覚しているが、それを再び再確認して、落ち込んでいるというわけだ。


「生徒会長になってから、変わったこととかある?」


「まぁ、先生達からの人望は厚くなりましたね」


「めんどくさいでしょ。教師」


「めんどくさいですね」


「仕事押し付けてくるでしょ」


「きますね」


流石、元生徒会副会長。

生徒会のことならほとんど知っている。


俺と副会長は、歩きながら、そんな話をしていた。

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