第六十四話 先輩!久しぶりっす!
「ん、、、?どうかした?」
「いや、、、いえ、、、」
小説、、、?意味がわからない。
最近流行ってないよね?どこの層に人気があるの?
話の内容的に代筆は無理そう。
本一冊の分量は約10万文字程度。
そして、提示されている期限は一ヶ月後。
そして、八ヶ月後に発売となっている。
ーーーいや、無理だよ。
「顔色が悪いけど、何か悪いものでも食べた?」
「いや、そんなことないです、、、」
思わず、吐き気がしてきた。
嘘だろ、、、?
多忙な生活が幕を開けそうだった。
★☆★☆★☆★
1日目は大学の講義があるとかで、副会長は大学へ。
俺は大阪の観光になることになった。
午後3時に家に集合となっている。
「いや〜、人多いな」
流石、大阪、人が多い。
某ウイルスも五類に引き下がったことで、人が一気に都市に出てきたのだろう。
「あ、イムスタで見たやつだ」
高校生たちが、スマホをいじりながら並んでいるのは、硬貨の形をしたお菓子を売っている店。
「あ、先輩!久しぶりっすね〜」
「花雪?」
「そうっす!久しぶりっす!」
【花雪 小町】。
中学の時に転校した、一個下の女の子。
普通に可愛いし、性格もいい。
なんと言っても、全ての行動があざとい。
『いや、男なら勘違いするだろ!』と言ってしまうぐらい、あざとい。
「いや〜嬉しいな、、、先輩と会えて」
「んぐぅ、、、」
「どうしたんっすか?」
「いや、、、」
思わず、変な声が出てしまった。
「先輩はまだ倉見っすか?」
「そうだな〜」
「なんで、そんな感動してるんすか?」
「久しぶりすぎて」
いやぁ、、、木葉と比べて、いい奴だな、、、。
普通に話してくれる年下なんて、数少ないから少し感動する。
改めて周りを見ると、街中にはどこかおっとりとした空気が流れている。
「先輩も気づいたっすか?私、好きなんっすよね。この空気が」
「どこか、穏やかな空気が、、、か?」
「そうっす」
帽子に手を添えて、空を軽く見上げる。
小町は青い空を見上げ、同時に彼女の視界には高い高層ビルが入った。
人混みの中、俺は思った。
ーーーあぁ、会えてよかった。
と。
小町はそのまま、俺に微笑んでどこかに言ってしまった。
また、会えることを祈って。
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