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第二十五話 シちゃお?

日本には【風呂文化】と言うものが存在する。

風呂では悩み事を考えたり、友達と楽しく入ったり、リラックスできたりなどの、多種様々な使用用途がある。


「やっと、家に着いた〜!」


「有闇さん、お疲れ様です。これ、3000円です。何か今日、これで食べてください」


「和也くん、、、」


「なんですか?」


「感謝!!!!!!」


正面から、ぎゅっと抱きしめる。肌の温かみを感じた。


「じゃあ、気をつけてくいださいね」


「お疲れ様〜!」


颯爽と帰っていった。

人が増えたせいか、家の中は騒がしく、いつものような落ち着きのある家とはまた違った感じがして、落ち着かない気分になった。


「お風呂入っていいよね!お兄様!」


「うん、お風呂沸かすね」


「久しぶりだぁ!!!」


「むこうってほとんどがシャワーだもんね」


アメリカではシャワーが主流ってどこかで聞いたことがあるし、確かにアメリカに風呂がある家はあるが、銭湯や温泉などは聞いたことがない。


「久しぶりに、湯船に浸かりたいよ〜」


ソファに転がりながら、そんなことを言っていた。


「にゃ〜お」


「ちよまる〜お前はいつまで経っても可愛いな〜」


こちらも、アメリカから帰ってきた。

猫の【ちよまる】。名前の由来は不明だが、気づいたらちよまると呼んでいた。

家の前に捨てられてあった、猫を4年前に引き取ったって感じだ。


父も猫好きだったこともあり、飼うことになった。


俺の体に身を擦り付けてくる。

やっぱり、可愛い。両手で抱き抱えて、顔の目の前に持ってくる。

そして、顔にすりすり。


もふもふで気持ちい〜。


極上のひと時を過ごした俺であった。




★☆★☆★☆★




『和也、男女不純性行為を知ってる?』


『最近、男友達からのそう言う系の質問が多くて、正直引いてるんだけど』


『今回は真面目な話』


『どうしたの』


『会長と副会長、あるかも』


『ないっしょ、じゃあ切るからね〜』


『最後まで話w、、、』


これ以上聞くと気持ちが悪くなりそうだったので、電話を強制終了した。

別に下ネタ系が嫌いってわけでもないし、あっち系の漫画ならほんの数ほど読んできたし、買ってきた。


しかし、リアルの話となってきたらまた別の話になってくる。


2次元と3次元では全く違う。

俺はその違いがはっきりしている系のオタクだ。


2次元と3次元のあっち系では天と地の差が出る。

3次元は体に受け付けない、しかし、もしも自分がその状況に置かれると、克服できてしまうかもしれないし、もしかしたら、写真は無理だけど、生ではいけるかもしれない。


自分でもわかっていた、自分はなんて気持ち悪いことを想像しているんだ、と。


「お風呂沸いたよ〜」


「お風呂♪お風呂♪」


上機嫌で風呂に向かう愛実。

俺はそれを横目に、まだもらっていないゲームのログインボーナスを回収する。

3.5周年イベントのログインボーナスは必ずゲットしなければ。


1週間連続ログインでもらえるのは最高レアリティのキャラが確定で一枚もらえるチケット。

中には、俺の推しである【花水花香】ちゃんが!

確率は5%とかなり高く、ゲットしたら必ず回すと決めている。


「お兄様!シャンプーがない!」


「入れにいくから〜」


急いで、浴槽へ行く。

扉の向こうに、うっすらと見える人影。

少し目を逸らし、ノールックでシャンプーを補充、そして、扉の隙間から渡そうとする。


「もう少し、奥!」


「わかった」


「もう少し〜」


「は〜い」


「えいっ!」


シャンプーを隙間から差し出そうとすると、中にいる愛実に手を引っ張られ、浴場の中へ。

頭が真っ白になった。

何をされているんだ?今どうなっている?などと、消化しきれないほどの疑問が飛び交う。


仰向けで床に転がる俺。


「ねぇねぇ、お兄様〜最後に一緒にお風呂に入ったのって、私が小学4年生のころだったよね〜」


「愛実、、、!いつの間に肉食系女子に、、、!」


泡で大事な部分だけ綺麗に隠れてあった。

おい!泡!邪魔だどけ!と言いたいところだが、もう一度いう俺は自称自制心の塊の男だ。


「シちゃお?」


シュチュエーションこそ違うが、前もそれに近しいことを言われた気がした。

しかし、それを深掘りできるほどの、今は冷静な判断ができなくなっていた。


「ダ、ダメでしょ、、、」


「真面目〜」


俺は、服を掴まれ、ポイッと浴場の外へ。

寿命が20年縮んだ気がした。

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