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第二十四話 帰国したよ!お兄様!

「本当に大丈夫?」


「大丈夫だから」


現在地は空港、国際線ターミナル。

三年ぶりにアメリカから帰ってくる従兄弟と会う予定だ。

留学していた従兄弟は女性1人男性1人の双子。どちらも俺たちの一つ下だ。


「目移りしたりしない?」


「血のつながりがあるから、そう言うのはちゃんとしてる人だから大丈夫」


「そうならいいんだけど、、、取られないか心配だよ、、、」


んぐっ!?

突然の不意打ち発言に、俺はニヤニヤとドキドキを隠せない。

必死で右手で顔を隠し、赤らんでいる頬を覆い隠した。


タタタタタッ。


「久しぶりーーー!!!!!お兄様!!!!」


大きな胸が体にあたり、グニュっと変形する。

この時、久しぶりという感情ではなく「ノーブラ、、、?」などという、最低なことを考えていた。


「愛実久しぶり!あと、春人も!」


「ちわっす、久しぶり」


「こちらの人が例の?」


「初めまして、七海美鶴です」


「私は夏風愛実だよ!」


「同じく、春人です」


夏風(なつかぜ) 愛実(あいみ)】。

ハイテンションな165cmの女の子。

髪色は金髪で、染めている。とにかく、胸が大きい。


【夏風 春人(はると)】。

こちらはうってかわって、ローテンション。

身長は小さく155cm。俺と同じ、インターネットやアニメが好きな【オタク】系の人種。

海外では配信活動もしていたらしく、パソコンには詳しい。


自作パソコンなんて序の口。

キーボードやマウスまで自分で作っていた。


「その、重そうなやつなに?」


「春人の命よりも大切なパソコンだよ★」


「あぁ、だからそんな厳重に」


クッション剤を何重にもしたパソコンが置いてあった。

しかも、それも運ぶ代車にまでクッション剤を敷いて。


「とりあえず、車呼んでおいたから」


「和也、やるじゃん」


「まぁ、車の免許持っている人、一人しかいないんだけどね。頼み込んだかいがあったよ」




★☆★☆★☆★




「美鶴さんたち〜!こっちですよ〜!」


「有闇さん、車ありがとうございます」


「本当に、感謝してよ!私、今日休みなんだから!」


「あんがとね〜」


ジーパンと白いTシャツを着た有闇が荷台に荷物を詰め込む。

空港から家までは大体1時間半ぐらいで、今日は平日だから、結構空いていると1時間ぐらいでいけたりする。


二人は今日から俺たちの家に住むことになり、学校も同じ学校に通うことになっている。

大阪に住んでいる二人の父と母からは毎月仕送りが送られてくるそうで、それで生活するらしい。


配信の裏方バイトも今日で終わりになりそうだ。


元配信者だと言うこともある、春人が今日から裏方をやればいいだろう。

別にバイト代もいいお小遣い程度になると思うし、何よりやっていて楽しいし。


「美鶴ちゃん、あのさ、今日で裏方作業を春人に変わろうと思う」


「え、、、?」


冷めた冷淡な声には感情がこもっていなく、恐怖を覚えた。

正直、地雷か何かを踏んでしまったのかもしれないと思ったし、実際に踏んでいる可能性は大な反応だった。


美鶴はうつむき、和也はあたふたしている。


それは同様するアメリカから帰国したばかりの二人。


そして、前には何も知らないマネージャーの有闇。


「ど、ど、どうしたんですか!?」


「和也くんがひどいこと言ったぁぁぁ!!!」


「それはいけませんね。和也くん、罰として私にご飯一回奢ってね!」


「それただ、美鶴ちゃんのを口実にご飯奢ってほしいだけじゃないですか!あと、うちお金ないのでご飯なんて奢れませんよ!」


「嘘だ!バイトでコツコツ貯金しているのは、この前美鶴さんから聞いたの!白状しなさい!」


「き、汚い、、、!高校生の貯金を漁ろうとしている、、、!」


「いいでしょ!一回ぐらい!私、今月金欠なの!」」


「まぁまぁ、、、」


苦笑いを浮かべる愛実に、俺までも涙目になる。

春人の膝下には落ち込んでいる美鶴。


あれ?さっきまで「目移りするような行動しないよね?」なんてこと言ってたのに、自分が悲しくなったら、別の人にですか、ソーデスカソーデスカ。


徐々に捻くれた気持ちに変わっていく俺。


《早く家に着いてぇぇぇ!!!!!》


心の中で叫ぶ、愛実であった。


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― 新着の感想 ―
[一言] 美鶴お前……てか普通に春人と美鶴の距離思ってた以上に近いのね、膝下に行くの愛実の方に行くなら分かるけど男である春人の方に行くとは……この二人ワンチャンあるのか。
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