2.たどれ! 粉の道しるべ!
トゥーリとヌーッティ、そしてアキの3人は、1階の月見の供え物を置いた場所へ赴いた。
見れば、確かに団子だけがなくなっていた。
他の供え物はというと、それぞれ何かにかじられた跡があった。その大きさは、人間の大人がかじったにしては大きかった。
「どういうことだ?」
アキはあごに手を当て、首を捻った。
「ヌーとトゥーリが食べた跡じゃないヌー」
ヌーッティは芋をまじまじと見ながら答えた。
「だね。人間でもないみたい。これは……」
「アレクシとリュリュの仕業だヌー!」
「違うでしょ。2人が食べたにしては食べ跡が大き過ぎる。つまり……」
トゥーリの言葉を聞いたヌーッティは、顔をアキへ向ける。
「真犯人はアキだヌー!」
「だから! 人間じゃないって言ってるでしょ? それにアキは今までずっと私たちち一緒にいたんだよ?」
「からくりがあるかもしれないヌー!」
鼻息荒く話すヌーッティに対し、トゥーリはため息を零すと、
「ヌーッティはちょっと黙ってて」
呆れた面持ちで、ヌーッティの顔を片手でぐいっと逸らした。
「トゥーリ。これ」
屈んで床を見ていたアキが指である方向を差した。
トゥーリは指で差し示された方を見ると、
「お団子の粉?」
床に団子の粉が点々と、キッチンの勝手口へと続いていた。
「これを辿っていけば、何かわかるんじゃないかな?」
トゥーリはアキの問いかけに頷くと、
「ヌーッティ! 行くよ!」
振り向いてヌーッティを見やった。
すると、どこから出したのかはわからないが、ビスケットをカリカリと食べているヌーッティがいた。
トゥーリとアキは目を細め、二人同時にため息を吐いた。
「行こう!」
トゥーリはヌーッティの頬を引っ張りながら、勝手口へ行った。
アキが勝手口のドアを開けると、粉の点は庭を越えて道路のほうまで続いていた。
トゥーリとヌーッティとアキの3人は点の跡を追った。
落ち葉が溜まった歩道を歩き、曲がり角を曲がって、しばらく道を南へ下ると、小さな公園があった。
粉の道標は公園の中央部まで続いていた。
「ここで途切れてる……」
トゥーリは、地面に落ちている粉の跡をまじまじと見つめながら言った。
「さて、どうやって探すか」
アキが周囲を見回しながら、トゥーリとヌーッティへ尋ねるように呟いた。
そこへ、
「だ、誰だヌー⁈」
ヌーッティの大きな声が、トゥーリとアキの耳に入ってきた。
2人はヌーッティの視線の先へ目を向けた。
1本の木の背後に大きな大きな影が1つあった。
「出てくるヌー! トゥーリが相手をするヌー!」
ヌーッティの言葉で、トゥーリがヌーッティの顔を見た。
「トゥーリはとっても強いヌー! 出てこないとトゥーリが必殺技を決めるヌー!」
ヌーッティが、再度、影に向かって警告を発した。
すると、大きな影がさらに大きくなり、アキよりも大きく上に伸びた。
そして、
「えええっ⁈」
ついに、ヌーッティとトゥーリとアキの前に、その姿を現したのであった。




