第7話 兄姉達との対談
今僕の隣にはサルファ姉様。そして前の席にはものすごくヒョロイ青年二人。
一人はメディク兄さん。そして、ここの領主のシリス兄さんだ。そしてこのシリス兄さん。とんでもなく頭がキレる。うん。腹黒い一面も十分あるけどイケメンが幸いして殺されかけた事もない。なんか親衛隊?みたいな人たちの中にものすごく強い人がいるんだって。姉様も、
「うっ、あいつとはあんまり戦いたくはないな。単純に勝ち辛い。苦手なタイプだ…。」
とか言ってたしなぁ。
「で、これからデコルはどうするつもりだい?うちは権力も武力もある。ここに相当キレる頭もあるしそうそう連れ去られるとか、殺されるとかはないと思うけど…。」
「デコルはどうしたいんだい?そしてメディク。人を物扱いしないでおくれよ。」
「そうだぞデコル。お前のしたい道を歩んで行かないとこんなヒネくれた兄様みたいな事になるぞ。」
「サルファまで………。僕の扱いってそんなにひどいの?一応領主なのに…グスン。」
やっぱりイケメンだから画になるなぁ。
「で、どうそたいんだい?」
「えっ?あっ、えっと。その…色々やってみたいです。」
「「「色々?」」」
「遊撃隊もそうだし(大嘘)、魔導機の分解もそうだし、冒険者っていうのも面白そうだから…。」
「ん?遊撃隊?もしかしてサルファ……。」
姉様はプイッと顔を横に向けた。
「確信犯じゃないか…。でも、デコルはしてみたいんだよね?」
「うん、できればだけど。あと重点的には遊撃隊よりも冒険とか分解のお仕事の方が気になるけど…。うん。自由にしてみたい。」
「じゃあ護衛をつけないといけ無いと思うんだけど…どうしたい?普通に雇うかい?それだと買収されて裏切られる可能性がある。遊撃隊の皆さんと一緒に行動?信用ができ無い。じゃあ、ここで問題。残された道は?」
「…………奴隷………です。」
「はぁいよくできました。というわけで、とびきり強い奴隷。用意しに行こっか?」
「……はい。」
僕がここまで乗り気じゃないのは理由がある。
1.気まずいから。
2.人見知りだから。
3.凄く気まずいから。
です。やだなぁ。とほほ。
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「さぁ、行こうか。」
「なぁ、私がずっと付いててもいい「君は任務があるからだーめ。」………はい。」
ギィィィィィ、バタン。
ドアを開けると揉み手をしながら近ずいてくる男のすがたがあった。
「ようこそおいでくださいました。シリス様。本日はどのようなご用件で…?」
「あぁ、この子にぴったりな強い奴隷を頼んでもいいかな?」
「強い…ですか。今隣国が怪しい動きをしているようで…残っているのは犯罪奴隷だけなんですけど……どうしましょうか?」
「犯罪奴隷?資料などはあるかな?見てみたい。」
「かしこまりました。」
そういって兄さん達が話している中、牢の中を見て回っていると、ある時、フッとそちらに意識を持って行かれた。
「え?」