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新居

3日の間、響子とリリは、ギルドの依頼を受け、ギルドランクアップに励んだ。

他の者達は、それぞれに練習をして能力アップを目指した。

ギルドの依頼の後、リリに聞いた。


「ねえ、リリは武器を変えなくていいの」


「はい、あれば便利ですけど・・・」


「なら、武器屋に行きましょ」


「響子様、宜しいのですか」


「勿論!早く行こうよ」


「はい!」


響子とリリは、武器屋に向かった。

武器屋に着き、リリの希望する剣を探した。


「リリはどんなのがいいの?」


「はい、刃渡りがこれくらいの物があればいいのですが・・・」


「なら、聞いてみようよ」


響子は、武器屋の店員に聞いてみた。


「すいません、剣を探しているのですが」


「ほう、どんな剣がいいんだ?」


響子は、リリの希望を伝えた。


「そうか、ちょっと待ってろ」


そう言うと店員は、奥に入って行った。


「おーい、こんなのはどうだ」


店員は、奥から剣を持って来た。

その剣は、片刃の剣で日本刀の様な剣だった。


「日本刀・・・・」


「ん、ああ、この剣は、見た事の無い冒険者から

 物が良かったので買ったのだが、売れなくて困っていたのだ」


「リリ、どう?」


「響子様、宜しければ買取りたいです」


「店員さん、これしかないの?」


「店員さん?

 わしはドワーフのハウジだ。

 それと、剣は、長さが違うがもう1本あるぞ」


「なら、両方とも買います」


「響子様!」


「リリの為だからね」


「有難う御座います」


響子は、日本刀を2本購入し、リリに渡した。

リリは、今まで持っていた剣を、響子に預け、日本刀を腰に差した。

宿に戻り、皆と食事をしている時、シャドウから住居について話があった。


「響子さんは、家を購入しないのですか?」


「私は、欲しいと思うよ。皆はどう?」


「響子様、拠点はあった方が良いと思います」


「私も家を持つことに賛成です」


「響子よ、わらわも自分の部屋が欲しいのじゃ」


「なら、明日、探して見ようよ」


「「「賛成!」」」


響子達は、家を探す事を決めてから解散した。

翌日、市場で家を売っている人を探し回ったが、その日は会う事が出来なかった。


「響子様、シルベスタ殿に聞いてみてはどうでしょうか?」


響子は、リリの意見を聞き、シルベスタの屋敷に向かった。

屋敷に着き、門番に告げ、シルベスタを呼んでもらった。


「お待たせ致しました。響子様、ご案内いたします」


響子達は、執事の案内に従い応接室に入り、ソファーに座ってシルベスタを待った。

皆で、話をしているとシルベスタが入って来た。


「響子様、お久しぶりです。

 その節は、大変お世話になりました」


「いえ、私もそれなりの物を頂きましたからお気になさらず」


「有り難うございます。

 それで、この度はどの様な用事ですか?」


「はい、王都に家を探そうと思いまして・・・」


「まぁ!なら、丁度良い物件がありますわ。

 良ければ、見に行きませんか?」


「えっ!今からですか」


「はい、今からです。

 セント、表に馬車の準備を」


「畏まりました、奥様」


「では、参りましょう」


響子達は、シルベスタに連れられて家を見に行くことになった。

馬車に乗り、暫く走ると、一件の館の前で止まった。


「此処ですわ」


案内された建物は、響子が想像していた物よりも大きく、庭付きの屋敷だった。


「シルベスタさん、屋敷ですけど・・・」


「はい、如何ですか?」


「立派だと思いますが、私達ではチョット・・・・」


「この屋敷は、ずっと放置していましたの。

 響子様さえ良ければここに住みませんか?」


「家賃は?」


「要りませんよ」


「えっ?」


「必要ありません、どうしてもと言うなら困った時に助けて頂ければと思います。

 今、アスタ家は、当主も息子に代わったばかりですし、兵も減り、

 良い状態とは言えませんので、お力を貸して頂ければと思っています」


響子は、皆の方を見ると頷いていたので、この話を受ける事にした。


「分かりました。

 お力に成れる事があれば呼んで下さい」


「有り難うございます。

 その時は、宜しくお願い致します」


「こちらこそ、有難う御座います。

 それと、これから、宜しくお願いします」


響子とシルベスタは、お互いに握手を交わした。


「それとですね、この屋敷を維持する為には、使用人を何人か雇った方が良いと思いますが」


「そうですね・・・」


「こちらで用意しましょうか?」


「お願いします・・・」


響子達は、シルベスタに使用人の件を任せて

荷物を取りに宿に戻った。


「響子よ、あの屋敷がわらわ達の新居なのだな」


「そうね、これから引っ越しするのよ」


「はーい」


皆は、宿から荷物を持ち出し、新居に向かった。

新居に入ると、中は綺麗に掃除してあり、すぐにでも住める状態だった。

屋内をひと回りして、部屋の数やキッチンなどを確認した。


「風呂もあったね」


「わらわも見たぞ、ゆっくり出来そうじゃ」


「キッチンも広いです!」


「そうだね、いい家だね」


響子達は、バラバラに見て回った後、集まり、各自の部屋を決めて

荷物を運び込んだ。

屋敷の中は、個室が12室とキッチン、風呂、応接室、ダイニング、トイレがあった。

個人の部屋を決めてもまだ部屋数には余裕があったので、使用人が来ても問題なかった。

翌日、皆と一緒に必要な家具や小物を買いに出掛けた。


「必要な物があったら遠慮なく言ってね。

 家を購入する代金が浮いたからドンドン買うよ!」


「そうか、響子よ、ならば遠慮はせぬぞ」


「うん、皆で稼いだお金だから皆で使おうよ」


「「はーい」」


その日の午前中は、色々購入してから屋敷に戻った。



評価有難う御座います。

不定期投稿ですが宜しくお願い致します。

暖かい目で見て頂ければ幸いです。

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