表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/59

王都ドランへ

ナディアを連れて宿屋に戻り、明日以降の予定を話した。


「皆、お疲れ様。

 明日は休みにして、明後日にはまた、旅に出ようと思う」


響子が、話を続けようとしたら、チャムが話しかけて来た。


「響子さん、お願いがあります。

 私達も連れて行って欲しいです」


「うん、いいよ。

 シャドウもいい?」


「構わない。

 修行もまだ途中だからな」


「有り難う御座います!」


「じゃぁ、出発は7人だね、護衛の依頼があれば、それに便乗するけど

 無かったら、私達だけで行こう」


「はーい」


話を終え、皆は各自の部屋に戻った。

翌朝、響子とリリは、ギルドで依頼を探すと、王都ドランまでの護衛の依頼があったので

受ける事にした。


王都ドランまでの護衛の依頼は、すぐに出発だったので

響子とリリは、急いで宿に戻り、皆に伝えてから、集合場所に向かった。


集合場所には、すでに商人が待っていた。


「すいません、お待たせしました」


「いえいえ、急な護衛の依頼を受けて頂けて感謝します。

 私は、商人のレビンと申します」


「私は、響子です。宜しくお願いします」


「では、出発しましょうか」


「はい」


響子達は、王都ドランに向けて出発した。

王都ドランまでは、馬車で3日掛かるので、野宿しながら移動することになった。

1日目は、魔獣も魔物も出現せず、のんびりと過ごせた。

2日目、夕刻になると大雨が降り、雨宿りを考えながら進んでいると

村が見えたので、寄る事にした。

村に到着し、商人が近くの民家の扉を叩いた。


(ドン!ドン!)

「すいません!」


「はい・・・・どちら様ですか?」


「旅の商人で御座います。

 もし宜しければ、何処か軒下でもお借り出来ませんか」


「雨も降って来て、大変だったでしょう。

 今、村長を呼んできますのでお待ちください」


村人は、走って村長の家に行き、村長を呼んできた。


「皆さん、お話は聞きました。

 生憎、宿はありませんが、空き家が御座いますので

 そちらを使ってください」


「有り難うございます。宿代は如何程(いかほど)でしょうか?」


「いえ、お代は結構ですよ。

 ごゆっくりなさって下さい」


村長は、村民に空き家まで商人達を案内させた。

商人と響子達が空き家で休んでいると

村長が、村民たちと一緒に食事を持って来た。


「何も無い村ですが、どうぞこちらをお召し上がりください」


「わざわざ、有難う御座います。

 ですが、代金も払っていないのに宜しいのですか?」


「構いませんよ、ただ、少量しかありませんので

 これで、ご勘弁ください」


「ご丁寧に有難う御座います」


商人と響子達は、頂いた食事を食べた。

食事を摂り、暫くすると、響子達は睡魔に襲われた。


「あれっ、急に眠たくなってきた」


響子が周りを見ると、殆どの者が眠っていた。


「ナディア!」


「ああ、これは薬だな。響子よ、何とかなるか?」


「うん、任せて」


そう言うと、響子は、魔法を唱えた。


「リフレッシュ」


響子の眠気は、消え失せたので、続いてナディアに魔法を掛けた。

ナディアの眠気も消え失せた時に

家の外から足音が聞こえて来たので、2人は、寝たふりをした。

暫くすると、扉が開き、中に村民達が入って来た。


「ゲヘヘ、今回は、女が多いし、いい稼ぎになりそうだな」


「そうだな、でも、その前に味見をしてもいいだろ」


「ヘヘ、構わねえよなぁ、俺も混ぜてくれよ」


村民達は、各々に寝ている女を連れて行こうとした時に

響子とナディアは起き上がった。


「稼ぎって何ですか?」


「何故、起きてやがるんだ!」


村民は、手に持っていた剣で響子に襲い掛かったが

響子は、躱して切り付けた。


「ぎゃぁぁぁ!」


「響子、わらわが相手をするゆえ、皆を起こすのじゃ」


「わかった」


響子は、村民の相手をナディアに任せて、皆に魔法を掛けて回った。


「皆、起きて!襲撃だよ!」


その言葉で全員が起きた。


「響子さん、これ、どういう事?」


「うん、この村自体が山賊の住処だったみたい。

 それで、全員、食事に睡眠薬を入れられて寝ていたんだよ」


「それで急に眠くなったんだ」


「うん、今、ナディアが1人で戦ってるから応援に行くよ」


「はーい」


「了解した」


響子達は、一斉に部屋から飛び出し、村民達に襲い掛かった。


「チャム、あまり皆から離れるなよ」


「はい、師匠!」


「仕方ねえ、全員殺してしまえ!」


「へい!」


村民も剣を持ち、それぞれに向けて襲い掛かったが

響子達は、難なく倒していった。


「シャドウ、村長を捕まえて来てよ」


「了解した」


シャドウは、響子に従い、村長を捕縛に向かった。

その間に、村民達は次々に倒れ、生きている者は居なくなっていった。

暫くすると、シャドウが、村長を捕らえてきた。


村長が、響子達の前に来た時には、村は壊滅していた。


「村長、いや、山賊さん、覚悟は出来ましたか」


「ちっ、お前達は一体何者なんだ!」


「冒険者ですよ」


「くそっ、ついて無いぜ。

 好きにしやがれ!」


「そうですか。なら聞きます、他に人質は居ませんか」


「知らん」


「正直に言ってください」


「ふんっ」


「シャドウ、リリ、ここを任せますね」


村長を、シャドウとリリに任せて響子はマップを使い検索をかけた。


「あった!」


響子の検索で1件の家に地下室があり、そこには6人が捕まっていた。


「もう、大丈夫ですから」


捕まっていた人達を救い出し、死んだ村民を無限収納に収め、

山賊の宝を奪ってから村を出発した。

捕まっていた6人を、馬車に乗せる許可を商人から貰い、

山賊のリーダーは、縄でつないで歩かせた。

山を越え、野宿をした翌日には、王都ドランに到着した。



不定期投稿ですが宜しくお願い致します。

暖かい目で見て頂ければ幸いです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ