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2話 実際の現実は小説よりも奇なり

「どうして……新入部員は現れないのかしら……」


 窓の外を儚げに見詰める先輩は、そんな事を呟いた。

 ボクはそれにパイプ椅子へと座り、静かに読書をしながら答える。


「……正式ではないからではないですか? それに、実の所、この話ってまだボクが高校に入学してから一週間しか経ってない設定ですよ」


「うぅ……S○S団(真ん中は伏字です。オーではありません)だって5人は部員が居るのに……。何がいけないのよ、部室を勝手に占拠して、無茶苦茶にやってるのは同じじゃないっ!」


 先輩は窓から広い、広い世界に向かって慟哭を上げた。


「あ、やっぱり勝手に使ってるんですね、文芸部部室ここ。それに、無茶苦茶って自覚して……ぐべらっ!!」


 ボクが禁句を口にしてしまったのか、窓から外を眺めていた筈の先輩は、ポ○ンジャンプか、どの作品だかはわからないけどテレポートを使用して、ボクのすぐ目の前に一瞬で現れた。

 そして、しっかりと体の芯を捉え、見事なボディーブローを噛ました。ボクはそれをもろに喰らい体を丸くして苦しみに堪える。


「後輩くんはどうして、そういう所はツッコムのかしら〜?」


 今日の先輩は一段と恐い。きっと顔は鬼の様な形相か般若のような……。そんなの、腹に喰らった衝撃と、恐怖心で確認できる訳がない。


「す……すみません」


 ボクの声は恐怖でどうしても上擦ってしまう。


「本当にもう、後輩くんって、なんだかツッコミキャラじゃなくて嫌味キャラね……。

 そんなんじゃ、クラスで孤立しちゃうわ」


 迫り来る圧迫感が和らいだ。どうやら、怒りから心配へと移ったようだ。ありがたいようなありがたくないような……。


「いえ……大丈夫ですよ。教室では、人畜無害な微笑を浮かべてクラスメイト距離を取ってますから……」


 事実だけを伝えた。


「どこの元美少女作家心○くんよっ! えっ……ちょっと待って、今のシチュエーション……二人っきりの部室……しかも、一応は文芸部の部室。つまり、わたしは文学少女天野○子!?」


 ボクのシリアスな雰囲気とは異なるテンションで先輩は、ごちゃごちゃと何かを言っている。

 そうか……これは、これこそが、ツッコムタイミングなのか!


「いえいえ……ここは、漫才部です!!」


 全力でツッコンだ。まだ腹が痛いけど、立ち上がって全力で挑んだ。

 そう悔いは無い。精一杯やった。スポーツマンは皆そう言う。

 完璧だと思っていた。でも、現実は非常なんだ。


「夢が無い事言わないでっ!!」


「ぐあっっ!!!!」


 ボクサーの力○を超えるアッパーが、ボクの顎を正確に捉え、全身を空高く舞い上げる。


(なんで……ボクは、ちゃんとツッコンだよ…………なのに……)


 どうして先輩はツッコンだのに切れたんだ? それに、夢が無いって自分の今している活動を全否定しているじゃないか。

 というか、やっぱり……先輩はツッコミのが向いてるのでは……?


 まぁいいか……。

 先輩、ボクを放ってプリプリと怒り部室から出て行ってしまったのだから。


 そうだ。拗ねてやる。先輩が何か声を掛けてきても、


「返事が無い。ただの屍のようだ」


 と答えてやる。



 ああ…………なんだろう、空しい。

毎日更新するはずが、すぐに破ってしまった。

これからは頑張ります。…頑張れるかな?


ネタが多いです。

今回使用したのは、またどれも有名だと思います。

ボクサーは少し作品が古いですが、知ってると思います。

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