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1話 真実の本気な想い?

「後輩くん、どうしてあなたは後輩なの?」


 授業を終え、ボクと先輩はまた部室で二人っきりだ。そして、またいつものように、ツッコミを入れるタイミングを読む修行が始まるのだ。


「堂本先輩より一歳年下だからじゃないで……ぐおっ!!」


 突然殴られた。痛い。


「先輩、いきなり何をするんですか!?」


「酷いわ後輩くん、レディーに年増だなんて……うぅぅ……」


 おいおいと乙女泣きへと興じる先輩。


「それって……墓穴じゃないですか?」


「れ、冷静にツッコミを入れないでよ……。後輩くんはそういうところは鋭いんだから」


「申し訳ないです……」


「まぁ……今回は中々よ。例えるなら、どんな些細な事でも気付けてしまう名探偵コ○ンのようだったわ」


「それは流石に褒めすぎかと……」


「じゃあ、他人の夢を見させられたり、手からお菓子を出せる男の子ぐらいに鋭いわ」


「そ……それは、鈍感すぎでは? 流石にボク……そこまで鈍感じゃないです」


「ていっ!!」


 ボクが話し終えるかどうかのところで、先輩の鋭い手刀が飛んで来た。


「うわっ! いきなり何をするんですか!?」


 ボクはかろうじてその攻撃を回避し、その行動の意味を先輩に問う。

 先輩は残念そうに俯いていた。


「そこまでツッコミが嫌いなの……後輩くん……。どうして、鈍感って捉えるの? だったら、『そのキャラは全然鋭くないでしょ!』ってツッコミを入れなさいよ……」


「あっ……」


 そうか発想の転換により、ツッコミへの糸口が……。完全に見落としていた。

 先輩はお気に入りのパイプ椅子へと腰掛けて、可愛らしく吐息をもらした。こんな変な性格でなければ、先輩は持てると思うのだけれどな……。


「後輩くん、それに……そこまで鈍感じゃないって言ったよね?」


「え……あ、はい」


「じゃあどうして……わたしの想いには……気付いてくれないの!?」


「えっ!?」


 見ると先輩は、パイプ椅子の上でギュッと拳を握り、小さくなって震えていた。瞳も湿りけを帯び始めている。


「うぅぅ……後輩くんって……やっぱりわざとわたしの気持ちを無視してたんだ……」


「あのあの、先輩!? ちょっと待って下さい! え……あの、先輩がボクを? 変な冗談はやめて下さいよ」


「……ひっく……えっく……」


 顔に両手を当て、先輩は泣いていた。


「あわ、あわわわ……先輩? ほ、ほほほ本気なんですか!?」


「本気よ……ドル○ーガの塔の二期での、ファテ○ナのジ○への恋心並みに本気よ……偽りなんかじゃないわ」


「ボクは……まだ一期しか見てないんでわからないです……」


「あぅぅ……なら、武芸者のレ○フォンが、一巻でニー○・ア○トークに力試しで勝負を迫られ、戦った時に出していた力並みに本気の想いよ!」


「えっ……それって微妙じゃないですか」


「だ〜か〜ら〜そう思うならツッコミなさいよっ!!」


「うぐっ!!」


 鍛え抜かれた拳による渾身の正拳突きをどてっぱらに受け、ボクは床に転がり悶えた。


「まだまだ、女心もツッコミもわかっていないわね」


 苦しむボクを無視して、はぁ……と溜息をつき先輩は部室から出て行ってしまった。



 結局の所、先輩は本気でボクを好きだったのだろうか? 謎だ。

 でも、ドル○ーガの塔の二期を確認し、ボクはそれが本気じゃないと知るのだった。

すべてのネタが分かる人は居るんでしょうか? そこまでマイナーではないと思いますけど…。

いや、ですけど中学生の私がわかるのだから、きっと………腐女子って言わないで下さい。

オタク女=腐女子ではありません。


そこら辺をご理解頂ければ非常に嬉しいです。

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