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理系な異世界に天才科学者が転生しました  作者: 13Last
一章 異世界転生
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2話 書斎にて

  俺はノホの隙をついて部屋から抜け出し書斎に向かった。


  書斎に行けばこの世界の状況を知ることができるだろう。


  必死に頭突きなどをしてドアを開け中に入る。


  書斎の場所はノホに抱っこされて散歩に行くとき


  横を通り知っていた。


  両親はなかなかの本好きなのか図書館と言ってもいいほどの


  広さと棚にしきつめられた本の数。


  とりあえず一番手前で下にある本を棚から取り上げた。


  一冊一冊が辞典のような分厚さで大きい。

 

  本を開けページを見るが何を書いているかさっぱり


  分からない。


  だいたい五カ国語ぐらいは話せるが


  どれにも当てはまらない文字ばかりだ。

 

  くそ……いや待てよ……どこかにはあれがあるはず……


      ◇


 (あった……!)


  二十分ぐらいしてやっと見つけた。 


  けっこう高いところにあって苦労した……。


  子供が言葉を覚えるための本!


  これでしばらくこの国の言葉を勉強しよう。


  ガチャ


 (んっ!?)


 「ティアちゃんここにいた!


  また勝手に抜け出して~


  元気なことはいいことですけど


  あまり遠くには行かないでくださいね~」


  書斎のドアが開く音がしたと思ったら


  ノホが入ってきた。


  くそ~見つかった。


 「はいお部屋戻りましょうね~」


  抱っこされて書斎から出てしまった。


  だが最後にバレずに本を一番下の棚に


  戻せたことは大きい。


  また行かなくては。


     ◇

  

  あれから数週間がたった。


  今日の夕食は珍しく家族全員一緒の食事だ。


  まあ俺は相変わらずおかゆだけど。


 「聞いてくださいよマリア様、ユーグ様。


  ティア様いつも部屋から抜け出して書斎に


  行くんですよ」


 「まあ元気でいいじゃないの。


  やっぱり子供はやんちゃじゃなくちゃ」


 「だが書斎に行くとは変わってるな~。


  あそこに絵本は置いてないんだが……」


  絵本は前世でもうとっくに卒業している。


  それにしても言葉や文字は理解できた。


  しかしやはりこの世界は何かがおかしい。


  国の歴史がファンタジーのようなものしかない。


  普通だったら世界大戦ぐらいは載っているはず


  なんだが……。


 「そういえばノホ。


  回復魔法は習得できたのか?」


 「はい。初級魔法ですがキュアーを習得できました」


  なんだよ魔法って、アニメかよ。


  本当にこの家庭はまずいな……。


  危ない家庭だ。


 「ティア様に使って見ましょうか。


  少し頭にたんこぶのようなものができているので」


  ああ……書斎のドア開けるとき頭突きで開けてるから


  たんこぶできちまったんだよな。


  思い出してしまって急にズキズキしてきた。


  するとノホがたんこぶの上に手のひらを向ける。


 (なにするんだ……?)


 「『キュアー』!」


  ノホがさっき話していた初級魔法とやらを唱えると


  俺の体が緑色に光始めた。


 (なんだなんだ!?)

 

  数秒すると体は光らなくなった。


 「よし!成功しました!」


 (成功……?あれ…痛みがない……)


  ノホに頭をさすられても分かったが膨れ上がった


  ところがもとに治っている。


 「おおーー、いい効きめじゃない」


 「ありがとうございます!」


  魔法……獣人……電気製品がない……知らない言語……


  ファンタジーな歴史……。


  ここはまさかの……異世界か……?


  やっと理解したティアであった。


   

 

 


 

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