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YOU MEAN(O)

 ペチペチペチペチペチペチ


「痛い痛い! なんですか!」


 目を覚ますとお母さんが上にまたがっていた。


「しゅ~くん!!! 起きて!! さっき起きたこと説明して!」


「え、あ、はい」


「先下行ってるから! すぐきなよ!」


 僕は重い体を起こし、階段を降りた。リビングに入ると、面接をするようにお母さんと紅葉さんが座っていた。


「座って。説明して。さっきのおじさんは結局誰!!!」


 そういえばここに転がっていたサマソンの姿がない。僕が寝ている間に出ていったのか? 僕は説明するのが面倒だった。


「え? おじさん? 何? え? どうゆうこと?」


 お母さんと紅葉さんは、鳥の糞が肩に落ちた人を見るような顔をした。


「冗談はよしてちょうだい。さっきここにいたおじさんよ!! 名前は忘れちゃったけど!」


「おじさん? 知らないよお~。お、お母さんと紅葉さん、帰ってきてそこですぐに寝ちゃったじゃん? 夢でも見てたんじゃないの?」


「夢……そうだわ! きっと夢だわ! しゅ~くんが嘘つくはずないもんね!! さ! お夕飯にしましょ!」


 危機を去った。能力者なんて説明してもどうせ信じてくれないし、ここは心地の良い嘘をつくのが一番だ。


「唐揚げの匂いがするわね~今日は唐揚げね!?」


「え、あ!! いや、その」


 ゆみという女の子に唐揚げを全部あげたなんて言ったらどう思われるか。


「ね、寝てたから全部食べちゃったんだ! ごめんなさい! 豆腐があるからそれ食べて!」


 そう言い残して逃げるように自分の部屋に行った。


 そして全てを成し遂げた! そんな思いを胸にベッドにダイブし、深い深い眠りについた。




 窓から入る気持ちのいい朝日に照らされる。かすかにいい匂いがする。


「朝ごはん作らないとだ」


 目をこすりながらリビングに向かう。


「え?」


「お、起きたか! 暇だからなんか作っちゃった」


 そこには、昨日サマソンを痛めつけたゆみの姿があった。テーブルには焦げた黄パプリカが一個置いてあった。


「珍しく料理したんだ、それ食ってくれよ」


「パ、パプリカだけ!?」


 ここで変なことを言ったら、このパプリカのようにされてしまう。


「お、おいしそ~頂きます!」


 限りなくパプリカだ。


「昨日そこに転がってたお母さんともう一人のババアの分も作ってあるから安心しな」


 そう言うと、ゆみはキッチンの方からブロッコリーの茎を焦がしたものと、りんごの芯を焦がしてマヨネーズを乗せたものを皿に乗せ、テーブルに置いた。


「さて、これで思う存分話ができるな! 喜べ! 舞え!!」


 僕は戸惑いながらも喜びの舞を見せた。



「今日は土曜日だし、学校はないだろ? だからちょいと着いてきてほしいんだ」


「ちょっと今日は……」


「あ?」


 ゆみは僕の胸ぐらを掴み、ミゾに一発入れられた。


「い、行きます。行かせてください」


「そうか! 行きたいか! よし! 出発だ!」


 ゆみは僕の右腕を掴み、壁へと走り出した。


「そ、そっち壁ですよ!!!」


「大丈夫!!」


 ゆみは壁の中に入り込んだ。あれ? これもしかして僕も通り抜けられるんじゃないか? そんな期待を胸に、壁に突っ込んだ。


 ドギャバギッ


「ういやああああああああ」


 見事に壁に激突した。壁に飾ってあった、お母さんの(うお)の目が取れた記念に描いた(うお)の目の絵が落ちるほどの衝撃だ。


「ゆ、ゆみさん? 痛いです!」


「あ、そうだったな! お前はすり抜けられないんか。それと、うちのことはゆみ様と呼べ」


「わ、わかりましたゆみ様」


 僕は玄関にいき、靴を履き、外に出て、ゆみ様について行った。いったいどこに連れていかれるのだろう。そんな不安と、恐怖が身体中を這い回った。

はい!またまた僕の番がやってまいりました!Oです。今回も〜解説していきますよ。


サマソンが恋しいですね〜最近そう思ってきました。自分の書きやすいキャラがSによって消されたため、何か代役を出そう。そう思ったのです。でも新キャラを出せる場面でもないし、そこで!我輩は考えました、「ゆみを俺のキャラに染めよう」とね。


ゆみ様は立場的にヒロイン?ですね〜。Sの思い描くヒロインとは違うようですが気にしない。ヒロインはいい人!そんな考えを捨てました。顔は可愛いけど料理できなくておバカでビッ○でドエス。完璧な俺のキャラになりました。え?なんであんな口調悪いかって?書きやすいからです。


お母さんと紅葉さんにサマソンのことをいないこととして嘘をつくとこですが〜これはもう在り来たりですよね。説明がめんどくさいんです。


ゆみ様が料理して、黄パプリカを出しましたね。ワタクシはパプリカは嫌いです。焼いてやりましたよ、パプリカめ。


あと、魚の目の絵なんですが、自分が魚の目に悩まされたので、額縁を落としてやりましたよ、魚の目め。


ということで、まあSに渡りますが、毎回困らせていますね!でもこれは、リレー小説です。これが始まる前に言いました。「俺の後だし、覚悟しろよ〜」とね。だから、大丈夫なんです。名前はSですがMですから。

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