選択すべきこと(S)
「ワタシハアナタヲmateニシヨウトオモイマース」
微笑みをそのままにサマソンはそう言った。
「mate? 仲間にするってどういう事?」
「ソレハデスネ……」
「それ以上この人に関わらないで」
冷淡でいて、凛とした綺麗な声がこの場に響く。
「君は、朝の……」
朝すれ違った、母親を虎と勘違いされ撃たれた女の子だ。
「でも、どうやって?」
家のドアが開く音はしなかった。窓も閉まっていてこの家に入る事は不可能だ。
「そんな事は今はどうでもいいの、この人とはもう関わらない方がいい」
「キュウニアラワレテナニヲイッテルンデスカ?」
「貴方こそ、この人を最悪の道に引き込もうとしてるじゃない」
「ハァ? ナニヲイッテルンデスカ? ワタシハカレヲmateニシタイダケデス」
「お母さんを殺そうとした奴がよくもぬけぬけとそんな事を言えるわね……」
最悪の道? 殺す? 何を言ってるのかわからない。あの朝の事件だって事故だったはず。
「殺そうとしたってどういう事なの?」
僕は息を飲みながら、名も知らぬ少女に話かける。
「貴方は超能力って知ってる?」
この台詞は今日、裸山君から聞いたものだった。
「知らない」
知ってると答えても、裸山君と同じ反応をすると思い僕は知らないと答えた。
「超能力って言うのはね、不可能を可能に、不完全を完全に、不幸を幸せに、敗北を勝利に変える力の事よ」
僕はこの言葉をよく理解できなかった、その続きをただ待つ。
「人は空を飛べない。人は水の中では息ができない、簡単に言えば超能力はこれを可能に出来るの」
僕はその言葉に驚きを隠せなかった。そんなのは不可能だ、と口から出そうになったが、彼女は言ったのだ。不可能を可能にすると。
「そして、彼も私も超能力者なの。ここに来れたのも私の能力を使ったからなの」
「サマソンも超能力者なの?」
「yes……」
「超能力者なの?」と、聞くとサマソンは先程までの陽気な雰囲気を消し、最初に会った時のような鋭い雰囲気を放っていた。
「そして彼の能力は、多分洗脳の類のもの」
「洗脳?」
確か人を操ったり、物事の認識をおかしくする事だった気がする。
「言っておくけどテレビに出てくるような生易しいものじゃないわよ? あの時彼は私とお母さん、そして君を完全に洗脳していた、そしてさも自分が悪くないようにしながらお母さんを殺そうとしたの……」
彼女は悔しそうに唇を噛み、サマソンを見ている。
「ナニヲイッテルンデスカ? アナタハバカデスカ? ワタシハタダカレヲmateニシタイダケデス」
サマソンは陽気にそう答える。
「彼を信じるか、私を信じるかは貴方の自由よ。好きな方を選びなさい」
彼女はそう言って僕の顔を見る。
「僕は……」
「僕は……君を信じたい」
先程の苦しそうな表情が嘘とは思えなかったからだ。
「はぁー、残念だよboy」
「でも、納得できないことがひとつだけあるんだ。答えてくれるか?」
「何ですか?」
先程までのかたことの日本語は消え、流暢に日本語を話している。
「何であそこまでして最後に救急車を呼んだんですか?」
そう聞くと、サマソンはこう答えた。
はい、3週目入りましたsです。
いやー、2週目入った時はもうこの小説どうなんのかなってすごく心配してたんですが。 なんとまぁびっくり、oが真面目に書いてくれたおかげでまさかの戦闘っぽい路線に持っていく事が出来ました。
前のあとがきではあと何周すれば戦闘いけるかな?とか思ってたんですがこれなら案外あと2周くらいで戦闘に行けそうですねw
ではいつも通り振り返りを。
kが書く5話では、アッフーって笑う謎の少年、茂部君が出できましたね。
kのあとがきではモブと書いていましたが多分oが使うと思います(不安)
そして、主人公の名前を間違える裸山君がとてもツボでした。
やっぱりkのところは安定してるので見ていてホッとします。
そして6話、最初にも話した通りoが真面目に書いてくれました。本当にびっくりしました。まぁふざけてはいるんですが、その先に繋げられるいいふざけでしたw
この流れなら自分が上手くやればなんとかなると初めて思いました。
で、7話の自分の話ですが、ゆみと神父のどちらかを選ぶというものです。
一応神父を選ぶというのも頭の中にあったんですが、やっぱりゆみの方にしました。
神父を選んだ場合は、ゆみに「そう、貴方はそちらを選ぶのね。残念だわ」的な台詞を残して消えてもらって神父との友情が生まれて終わりにするという流れでした。
いやー、本当にやっとリレー小説がまともな方向になってきたので一安心です。このままいい流れで話が進めば幸いです。