しなくてもいい戦い(S)
「と、いうわけなんです……」
「そう、そんな事があったのね」
僕は先ほどの夢の事を全て話した。僕と同じように超能力同好会に勧誘された事、そして、そのまま入団してしまった事、他の超能力者の手によって目が覚めず、その恐怖から人を殺めてしまった事を。
「だから、僕、ほっとけなくて……」
「そっか、しゅんくんは本当に優しい人だね……」風鈴さんは優しく微笑んでくれた。「でも、それはダメ」
「え?」
先ほど優しい表情は消え、厳しいものへと変わる。
「さっきの決意もよくわかった、君の優しさもよくわかった。だから私は反対する」
「なんでですか?」
「今回の事は今までと場合が違うの、今までの戦いは君が巻き込まれる立場だった、けど、今回は君が巻き込まれにいく立場なの、つまり、わざわざしなくてもいい戦いをしなくちゃいけない」
「それに、その情報が本当かどうかも分からない」
「そんな事ないです、僕ちゃんと……」
「ごめん、言い方が悪かったね、別にしゅんくんを疑ってるわけじゃない、疑ってるのは、その能力者の方。もし助けに行ったら、待ち伏せや罠があるかもしれない。最悪の場合しゅんくんが超能力同好会に捕まる可能性だってある」
そう言われ、僕は口から言葉が出なかった。風鈴さんの言葉はどれも正しく、僕を心配してくれる温かいものだったから。
「ねぇ、一つ聞いていい?」
黙ったままの僕に風鈴さんは問いかけた。
「あの時、しゅんくんは、ゆみっていう超能力同好会の女に騙されたんだよ? それなのに、何でまたすぐにサラって子のこと信じられるの?」
「それは……」
「それは?」
「僕もああなっていたかもしれないからです、あの子は、サラは、僕がなっていたかもしれない最悪の未来に進んでいる。それをなんとかして止めたいんです」
それを聞いた、風鈴さんは無言で頷く。
「こんな事言っても意味はないと思うんですけど」
確証もない、証拠もない、今言っても意味のない言葉を僕は言う。
「彼女の体、震えてたんです。必死に誤魔化していたと思うんですけど、気づいてしまったんです。彼女の小さな肩じゃ、受け止めきれない恐怖や悲しみ、そして後悔に……」
「だから、僕、一人でも助けに行きます。例えそれが風鈴さんやムーンさんの迷惑になる事とわかっていても、約束したから、彼女の賽の目を良いものにしてみせるって」
「君、よくお人好しとか、世話焼きとか言われない?」
僕の言葉を聞いた風鈴さんは笑顔でそう問いかける。
「あーと、言われますね結構……」
「ふふふ、じゃあ止めても無駄だろうし一緒に頑張ろうか、疑いすぎて助けを求めてる人に、手を差し出さないのは悪だと思うから」
「はい!! ありがとうございます!!」
「あ、でもこの事ムーンには内緒ね? 絶対許可降りないから」
風鈴さんは人差し指を口元に持って行き、いたずらっぽい笑顔でしぃーっねっと言った。
はーい、おはよう、こんにちは、こんばんは、どうもsです。いつの時間帯に読まれてもいい様に全ての挨拶をしました(ドヤッ!)
さて、今回のお話もまたまた2人の距離を縮める感じになりました。いやー、書いていくにつれてどんどん風鈴さんが可愛くて可愛くて仕方なくなります。そんな彼女のいろんな表情や感情を見たくて仕方ありません!! あー「しぃーっね」って私も言ってもらいたいです!!!!
例えば顔を真っ赤にしてるところとか、怒ってるところとか、普通に笑ってるところとか、大笑いしてるところとか、見ていみたいですね。(本当は恥辱に震えるところが見たいなんて口が裂けても言えない……)
さて、風鈴さん談義もそろそろ終わりにして、今回のお話はいかがでしたでしょうか?前のkのお話で春君は自分の触媒の責任、戦う覚悟を決めました。その最初の戦いとも言うべき、サラを助けるための戦い、どんなものになるのか今からワクワクですね。リレー小説だから続きがわからないのが本当にいいです。
この先、どんな敵が待ちうけ、どんな能力が出てくるのか、そしてサラさんの話は真実なのか、皆様いろいろと予想してお待ちください。
では、また一周後に会いましょう。




