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変質する力(S)

「戦闘中に視線を逸らす癖は治ってないわね!!」


 僕の目の前にいた男の背後に回った風鈴さんは、そのまま男に殴りかかる。


「戦闘時に隙あらば相手の背後に回ろうとするセオリー通りの戦い方は変わってないな!!」


 腰についていたチェーンを魍魎跋扈(ポルターガイスト)で動かし、風鈴さんを叩きつける。


「くっ……」


「大丈夫ですか、風鈴さん」


「大丈夫よ、心配しないで」


 僕を安心させようと笑顔を見せてくれているが状況は良くない、この二人どういう関係かはわからないけどお互いの事をよく知ってるようだ。そして、男の方が一枚上手だ。

 くそ、足の手摺が取れない。


「どうした? しくっちゃん? 能力使わなくていいのかな?」


「別にあなたに言われなくても使うわよ」


 そう言うと風鈴さんは足元にあった瓦礫を自分の手のひらに突き刺した。


「な、何してるの風鈴さん!!」


 驚いた僕は声を荒げる、だがその後見た光景に目を疑った。


「え、血が浮いてる……」


「お前は初めて見たのか、あいつの能力は自分の血液を操る能力だ。っておっと!」


 風鈴さんは、浮いてた血を針のような形にして男の方に飛ばす、血の針は男を擦りそのまま壁に刺さる。すごい威力だ。


「おおー、怖い怖い、相変わらずの威力だな。血の結晶化の名にふさわしい」


「その名前はもう捨てたの。あなたがつけた名だから、今は血の解放って名前よ」


「へぇ、だけど能力自体は変わってねぇな」


「何が言いたいわけ?」


「さぁ? なんだろうな!!」


 そう言うと、男の周りにある、木の破片や、鉄骨、椅子や机、食器などが四方八方に動き出す。


「血よ、しゅんくんを守って!!」


 傷口から流れる血がさらに勢いを増し、その血が僕の前に盾のように広がる。同じように風鈴さんの前にも血の盾が広がる、血の盾にものがぶつかりすさまじい音がするが血の壁が崩れる事はない。


「はぁ…… はぁ……」


「ほらどうした? まだ戦いは始まったばかりだぞ」


「五月蝿い!!」


 傷口からさらに血を流し、その血が無数の針に変わり男を襲う。


「焦ると無駄打ちする。扱いやすいなしくっちゃんは」


 その攻撃を後ろにある壁を動かし防ぐ。


「くっ……」


 風鈴さんは、攻撃が当たっていないのに何故か膝をつき、自分の体をさすっている


「風鈴さん! 風鈴さん! どうしたの!!」


「ほら、もう限界だ」


 男はまるでこの展開を予期していたようにそう言う。


「風鈴さんに何をしたの」


「俺は何もしてないぜ? したのはしくっちゃん自身さ」


「あの能力は自分の体から血液を抜く。知ってるか、人間ってのは体の中の血が三分の一無くなるだけで危険なんだ。そして体の小さいしくっちゃんにはどれくらいの血液があるんだろうな?」


「な!」


 そうだ、人間の体には無限に血があるわけじゃない。それも体の小さい風鈴さんは普通の人よりも血液が少ないはず、なのに、僕を守るためにさっき大量に血を使っていた。


「もう意識がとんでもおかしくないくらいだ。さっきから体をさすってのも血が足りなくて体温が下がってるんだろう?」


「あんたなんか、これで充分よ」


 傷口から血を流し、その血をコンバットナイフのような形にし構える。


「風鈴さん、何で新しく血を使うの、ここに血ならまだここに……」


「使いたくても使えないんだよな。一度、操った血はその形から変えることは不可能なのさ」


「だから、敵から目を、逸らすな」


 ナイフを持った風鈴さんが男に接近し、攻撃を仕掛ける。だが動きがさっきほどのようなきれがない。


「接近戦をするならもう少し血を残しておくんだったな!!」


 その言葉と共に強烈なローキックが風鈴さんにヒットした。


「風鈴さん!!」


 そのまま風鈴さんは壁に激突し、力なく倒れていく。


「くそ、くそ!! 外れろ!! 外れろ!!」


 足を乱暴に動かすが何度試しても金属製の手摺は足から外れない。このまま加速を使っても足が潰れたら立ち上がることもできない。このままじゃ風鈴さんがやられてしまう。


「しゅん、くん……。待ってて、今すぐこいつを、やっつけるからね……」


 顔は青白くしながらも、壁に手をつきながら風鈴さんはなんとか立ち上がる。だがもう限界だ。


「風鈴さん……」


 嫌だ、知り合ったばかりの僕のためにこんなに傷つきながら戦ってくれているのに、こんなに優しい人を失うなんて嫌だ。

 そう思った瞬間、体にあの時の違和感が起こった。その違和感が体からすっと抜ける。


「なんだこれ?」


 僕の視界には、白く細い糸のようなものが右手から伸び、その糸が風鈴さんの手に結びつく。


「あったかい……」


「おいおい、なんだよそれは……」


 風鈴さんの近くにさっきまで部屋中に飛び散ったウォーターさんの血や、風鈴さんが使った血が集まり、大量の血の針を作る。それも先ほどまでとは大きさが倍以上も違う。


「行け……」


 その小さな言葉を皮切りに大量の血の針が男を襲った。

 はいどうもsです。いやー最近はバトル続きで楽しいですね。今回は風鈴さんにスポットを当てたお話です。


 oのときに初登場した風鈴さんの能力、やっと出す事ができました。


 最初はoに出してもらおうかと思っていたんですが、そこはリレー小説上、上手くいかず私の時に出せそうな流れだったので出しました。


 女の子が自分のために傷つきながら戦う、いやーたまらないですねw


 そして、今回も発動する触媒、未だ謎が多い能力(リレー小説なので誰の時にこの能力が明かされるのかな?)です。他人の能力すらも強くする力、この力が今後どう使われ、どのような変化をもたらすのか楽しみですね。


 多分戦闘も次で終わると思います、魍魎跋扈vs血の解放、どちらが勝るのか楽しみですね。


 ではーまた次回


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