第2話
2話
「ナビゲーターさんって、どうやって呼ぶのかな?」
そうつぶやいた瞬間——
『やっほ〜! ナビゲーターだよ!』
「ぎゃあああ〜!?」
その声は、頭の中で爆音のように響き渡った。
「こ、声小さくして〜!」
『あっ……ごめん。びっくりしちゃった?』
今度は落ち着いたトーン。
あたりを見回しても、声の主の姿は見えない。
「っていうか、あなた誰?」
『僕はナビゲーターだよ!』
「えっ!? あなたがナビゲーター?」
……あ、そういえば。最初の説明に“姿は見えない”って書いてあった気がする。
『うん、そうだよ〜!』
どうやらこの声が、本当にナビゲーターらしい。
でも、毎回「ナビゲーター」って呼ぶのはちょっと面倒だな……。
『なっ! 長くてめんどくさいって……!?』
あ、心の声が……バレてる!?
「わわっ、ごめんごめん! せっかくだから、名前をつけようかなって思ってただけ!」
『えっ!? 本当に!? やった〜!』
「私の名前は“レイン(Rain)”。雨って意味なんだ。
だから、反対の“晴れ”にちなんで、“サン(Sun)”ってどうかな?」
少し照れながら、私は提案してみた。
『……わぁ……! “サン”って、明るくて素敵な名前だね! ありがとう、レイン!』
『でも……これって“サンサン”って呼ぶの?(笑)』
「違うよ〜、“サン”だよ!
後ろに英語をつけたのは、ちょっとかっこよくしたかっただけ!」
『ふふっ、わかった! “サン”って呼んでね!』
サンがすごく嬉しそうで、私までうれしくなった。
『あ、そうだ。言い忘れてたけど、僕の声って他の人には聞こえないんだよ』
「……は!? つまり、私がひとりで喋ってるように見えるってこと!?」
『うん、そうだよ?』
「……最初に言ってよぉぉ〜!」
私はがっくりと膝をついた。
(……もう、これからは心の中で話すからね)
『了解〜!』
最後までありがとうございました。




