生きる意味を探す物語
下手くそですがよろしくお願いします。
いつの頃だろうか自分でも分からなくなってしまっていたが「世界はつまらない、生きていく価値もない。でも死ぬことも出来ない。だから普通に生きていくしかない、そうしていればなんとか生きていける。」
と不知火憐は悟った。
両親が事故死した時からかもしれないしもっと昔からかもしれないでもやはりいつからかは分からなかった。
そんな憐も考えを改めようとしたことがあったがそれはもう昔のことだった。
憐は山口県の大学に通う18歳だ。それは彼にとって普通に大学に通い普通に就職するための過程にすぎなかった。
憐には友達がいなかった。いや友達と認める人間がいなかった。共に話しをする人間はいたが、今までどんな人間とも表面上「普通の友達」という関係を保ち、心の底から話し合う友達を持たなかった彼には、ただ話しを交わすだけの人間は友達と認めることは不可能だった。
だから憐にとって大学とは行っては帰るだけの無機質なものだった。
そんな中でも日課にしていることがあった。それは夜に近くの公園で星を眺めることだった。
そうすれば心に開いた穴が埋まるような気がしたからだ。
今日もいつものように50㍍ほどしか離れていない公園に行った。そして上を向こうとした時だった。
「!?」バリバリと電気を放電したかのような音がした。
音がした方向をみると、なんとそこにある滑り台が途中で途切れている。というよりも上下半分を切り離し上だけを空中に上げた状態になっている。
もちろん、そんなことは有り得ない。
憐は不思議に思い、近づいて見てみた。
「何だこれ…」思わず声が漏れた。
暗闇なので分からなかったが、そこには 暗い穴、または空間の歪みのようなものがあった。
あまりの事に憐が驚いていると、中から月光に照らされ美しく輝く銀髪の少女が出てきた。
「一体何が…」そのつぶやきに気がついたその少女が言った。「私の名前はレン、久しぶり。」そして間髪を入れず憐に近づき耳元で何かを呟いた。
すると目の前が真っ暗になり始め意識が遠のいて行った。
遠のく意識の中で憐はその少女が久しぶりと言った時見覚えがあるのを感じたが、いつ、どこでなのかの答えにたどり着く前に完全に目の前が闇で覆われてしまった。




