プロローグ。
いつも、平和に過ごしていた。ずっと、続くと思っていた。
――けれど、現実はあたしの思う以上に残酷だった。
これは、終わりの決まった物語。当時過ごした、あたしの日記。
――あたしの、後悔の日記。
day:462
今日はニマルと買い物に出かけた。
あたしは花を売る時に包む紙がなくなっちゃったからってお父さんに頼まれて、ニマルは
「暇だから〜」って言って着いてきた。
そんなニマルはいつも通り、リップやファンデーションなどといったメイク用品を買っていた。
きっと着いてきたのもそれが目的だったのだろう。
けど、楽しかったからそれでいい。ニマルはあたしにとって唯一の親友、友達だ。大好きな友達。
そういえば、この前ニマルに「あんた可愛いんだからメイクしなよ〜」と言われた。その時は突然可愛いなんて言われたものだからびっくりしてつい照れてしまった。
でも、今思うとメイクするのも悪くないと思う。ニマルに勧められて買ったメイク用品が何個かあるし、明日はメイクしてみよっと。
ニマル、どんな反応するかな、楽しみだな。
これより前の日記はお母さんが捨ててしまった。
……正確には燃えて灰になってしまったから捨てたのだ。