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泡沫ソーダ水
「愛しています。」
呟いた。
だけどもそれは、
届かない。
私は1人、
立ち尽くす。
「愛しています。」
聞こえたの。
だけどもそれは、
あの子宛。
私は1人、
泣いている。
「愛されないの?」
問いかける。
だけどもそれの、
返事はない。
ならばいっそ、
消しましょう。
「愛していたの。」
呟いた。
だけどもそれは、
消えていく。
跡形もなく、
消えていく。
想いはみんな、
ソーダ割り。
炭酸と共に弾けるの。
私の中で弾けるの。
そして儚く消えていく。
私の中で消えていく。