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うそつき

私は主人に忠誠を誓った。

それはきっと、虚偽の忠誠…。


そう、それはまるで、

涙という名の泥水と同じ、

明日という名の闇と同じ、

思い出という名の妄想と同じ、

人間という名の化物と同じ、

偽りの、

忠誠。


きっと私は明日にでも主人を裏切るのであろう。

裏切りという名の嘘を、主人につき立てるのであろう。


それで良い。

それが良い。

否、それしかない。


なぜなら、この世に真実などないのだから。

嘘まみれなこの世。

真っ白で、何も、影さえも見えないこの世。

希望も絶望も何も存在しないこの世。


そんなこの世が私は大好きで、大嫌い。


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