直線番長に
大学に行く通学路の 三車線の国道の中央車線で一番前で止まる
この信号で中央車線で一番前にバイクを停める は誰の挑戦でも受けるの意思表示
横に並ぶ2スト250
キルスイッチを押し、一旦バイクから降りる
隣のバイクもエンジンを止め バイクから降りる
横の歩行者信号を見ながら、タイミングを測っていく
信号青で押しがけからのホールショットの勝負
この世界 意外と皆ノリがいい
250相手なら無敵
4スト400だと、ゼロヨン勝負 エンジンは切らずに
クラッチスタート 勝負が見えた時点で減速がお約束
流石にCB900Fとかだと全然叶わない
という一週間 土曜日に他科の院生の先輩に呼ばれコーヒーを頂いてると
「おまえのRZなにやった」と訊かれる
「ちょっと内緒」と答えると
「今朝のCBが俺と気がついてるだろ 正直に言え」と叱られて
「TZ350のシリンダ・ピストン・ヘッドを移植しました」と答える
「どうりで、千切れなかったわけだ
焼付きだけは気をつけろよ」と納得して注意をしてくれる先輩
日曜日の早朝 峠に行っても立ち上がり加速だけでいいところに行ける
三本目 スタートを切ったらガンマの彼女が付いてくる
譲ってみたが、後ろにいる
そのまま、立ち上がり加速だけに集中して登っていく
頑張って突っ込んでハングオンで向き変えてよりも
キッチリ減速してキチンと向きを変えての加速
ラインもアウトインアウトが出来る
下りも同じできちんとブレーキで減速して向きかえ加速を熟せると
結構速いグループもカモれる
ずっと後ろに居るガンマの彼女
いつもの麓の自販機によらずそのまま帰る
翌週も例の信号の中央車線で一番目に行く
二回は、先客が居て俺が横に並ぶ
キルスイッチの人も、クラッチスタートの人も様々で
パワーに慣れていく
土曜日にCB900Fの先輩の研究室にコーヒーを集りに行くと
「お前の仏壇カラー 噂になってるぞ」と言われる
「へへへ、運良くロハで一式貰えて」と俺
「焼付だけは気をつけろと」と心配をされる