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十四話 夢?

「いえ?分かりませんが?」


 本当はわかっている、もし俺が攻撃しようものなら生を盾もしくは人質として取られるからできない。だから今の俺にはなにもできないし、とぼけることだけだ。


「そうですね、あの時のとある人はやり貴方でした、三灼さん」


「なにを言っているんですか?」


 考えろ、なぜ?今俺を攻撃しない、そしてなぜ加那は俺の目的に気づいた?

生が操られたことに関しては俺を油断をさせるため。

 やべぇ、出血まだしてるのか。さすがにこれ以上は意識がとぶかもしれん。


「三灼さん?」


ドテッ!


 俺は意識を手放した。



これはなに?俺は誰かを見ていた。それは昔の貴族のような人だった。


「あなた、気をつけてね」


「なあに、ここ最近に起きた噂を確認していくだけだ」


 そうか、俺の頭の中ではこの人たちがなにを言っているのか翻訳されているのか。


 貴族と思わしき男は刀を腰に下げ、外に行った。しかし男が持っていたのは俺が持っている刀ではない。


 その男は海岸に向かっていると濡れた女とその女に抱かれている赤ん坊がいた。


「すみません」


 濡れた女はその男に声を先にかけた。


「少しの間、この赤ん坊を持っていてくれませんか?」


「わかったが家は?はっすまぬ」


 家がない人と思ったみたいだ。俺もそうかな?と思った。


「いえ、気にしないで下さい」


 その男に赤ん坊を渡す。


「10数えてそれまでは抱いてほしいのですが?」


「10とはいわず、帰ってくるまで抱いておくよ」


「ありがとうございます」


濡れた女はどこかに行ってしまった。


「1、2、3、4、5、6、重くなってきよった、7、8、重すぎるわい」


 男は赤ん坊を降ろそうとしたが10まで抱えてほしいといっていたのでそれに思い出しすが降ろしてしまう。

そのことが運が良かった。


 次の瞬間濡れた女はその男に攻撃した。爪でだ。ありえない、先程のこの女は爪は長くないはずなのに、今見ると30cm以上あるように見えた。


しかし男は刀を抜いて応戦する。爪と刀はカチン!と音を立てる。


「そなたらは人であらんな?」


 男はさも当然ように言う。

確かに赤ん坊は重くなるわ、女の方も爪が刀と同じ強度だし、人ではないことはわかった。


「それがわかったから、なんですの?」


 赤ん坊の方から音がした。

男はその間に海岸から少し陸の方へと走る。


 女は男に爪で攻撃してくる。

赤ん坊の方はというと赤ん坊ではなくなっていた。俺でも知っている、これは妖怪と言われた牛鬼の姿だった。


「不味いな」


 男はそう呟く。

牛鬼はその巨大を生かして大きな爪で一瞬の内に男に攻撃する。


 女の爪よりも牛鬼の爪の方が死にやすそうだ。

男は避ける。女の時みたいに刀で防がなかった。


しかしあまりの速さに当たりそうになり、刀を防いだがその瞬間、刀の刃が砕ける。


 そして牛鬼は器用に男を爪で掴み、持ち上げる。


そのころその男の家で飾られていた刀の視点に変わる。

 その刀はカタカタと揺れている。そしてその刀は俺の刀を同じだった。


 刀は鞘から抜け出し、飛んでいく。

そして牛鬼にささる。


ウガァー!


 牛鬼は苦しそうに暴れる。そして刀は男の手にくる。

 そして濡れ女と牛鬼は逃げていった。勝てないと思っての行動だった。

 

 そして俺は目を開けた。


「うーん」


「おはよう」


「ああ、おはよう生」


生?俺は飛び起きて生の顔をマジマジと見る。


「どうしたの?あともういい?」


「すまんな」


 生は顔を赤くした。

俺はスマホを見ると次の日になっていた。

そしてここは俺の部屋だ。


「いや、生なにしにきたの?」


「起こしにだよ、タイミングが良かったけどね」


「テンキュー」


「今日も学校行くよ」


「へーい」


 どういうことだ?生はなにも覚えていない。俺はもちろん倒れてからあの夢?を見ただけ、なのに俺はこうして部屋にいた?

 とりあいず生に聞くか。

俺は着替えてカバンを持って向かう。



「お、来た」


「加那さんってもう帰ったけ?」


「うんそうだよ、昨日の夜には帰ったよ」


「ありがとうね」


 俺は朝食を食べて生と一緒に学校に向かった。

今日、百雨莉からなにもされなければ問題は解決したみていいはず…はずだよね?








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