室内爆散の公開記録 - 思えば遠くにきたものだ。
心の目を上げ、心眼となったところで目は目である。
そんなことはわかっていたことだ。
しかし、俺はやった。
新しく得た【ちょっとだけ勘】というまんまみたような直感が鋭くなるようなスキルの劣化版のようなスキルをとったからだ。
クソゲは、確かに他と比べればクソゲとしか言いようのない環境だが、ことこういうスキルを鍛えるのには一番向いているともいえる……死ぬことさえ無視すればだけどなぁ!
クソ! クソックソ! クソクソクソクソクソォォォォォォォォ!
取り乱した。
まぁこれは、公式記録のコメントでのアドバイスもあったから乗ってみたわけだ。
だからといって、今後もコメに乗ると思ってコメントしてものるとは限らないので、そこは気を付けてほしい。
さて。
心眼系を鍛える傍ら直感に上げ、未来予測レベルになることを期待して今日も死に続けて居たわけなのだ。
記憶が削れたりはなぜかいまだにしていないし、一個の感情が表にですぎたり、精神の錯乱がみられたり性格がかわったりも自己診断も掲示板とのかかわりでも指摘されていないわけではある。目は割と初期の方でハイライトオフにはなっていると思うけどね。
まぁ、初死亡記録1500回到達も俺が当たり前のようにゲットしたのはそういうわけだ。
ていうか、もはや当たり前みたいな?
もうアナウンスはいらないよねっていうか煽りでしかないよね本当にっていうか。
煽りでいいから、称号にプラスをよこせっていうか。
もはや説明文も投げやりめいている。クソ運営はやっぱりおうんこ様に間違いはない。
称号の説明欄は、
【いや、もう草もはえない】
の一言であった。
うるせぇぶっ殺すぞ。
うるせぇ!
うるっせぇんだよ畜生めぇええええええ!
お前がいうなよ、お前が、いうんじゃねぇよ!
って、一人部屋で叫んでもそれは許されると思うのだ。
その時ばかりは目に光も戻っていたと思う。闇という名の光だが。やだ、俺ったら中二病かっこいい。
で、ダンジョン。
直感がちょっと成長して、心眼で察知した瞬間に攻撃がくる予測が立てられることでコミュ障ビームを避けれるようになったのだ。その確率、およそ2割。
いや、すごいんだよ?
2割ってすごいんだよ?
いやだって、お前光の速さ? で飛んでくるものを、ぎりぎりで勘で避けるってもはや奇跡じゃね? それが2割よ? むしろ、奇跡の安売りといってよくない? 俺がもう奇跡の権化といってもいいくらいじゃない? 褒めてもいいのよ?
で、その確率があるから、たまに3階層目までいけるようになってたりするんだ! 毎回? 毎回は無理! 大体は死ぬの! うはははは! ……はぁ。
当然のように新しいお客さんが増えるんだけどな!
見たらビーム→透明ときて、次はなんだ?
と思いながらとっとことっとこ歩いてたんだが、一向にモンスターの姿はなかった。
最初は空気読んだみたいにコミュ障ビッグアイもカメレオン透明丸もでてこなかった。
まさか透明がデフォにされたのか?
と思った瞬間の事だ。
全身がいきなり筋肉痛になったように痛み、発熱したように頭がくらくらとし出した。
ほぁ!?
という変な声も思わず出ようというものだ。
と思ったら、どこかららリンゴのような臭いがしたと感じると同時に手がぼとりと腐ったように落ちた。
その後は腐るように死んでいった。トラウマがまた一つ増えたわけなんだけど。
え?
えぇ……?
という俺の戸惑いが、諸君らに伝わるだろうか。
もうね、変化球多くね?
である。
一撃死、不意打ち、病? であるぞ!
ファンタジーらしいバトルめいたこと、このダンジョンでしたことねぇ!
イベントも結局自爆戦法だったし、マジで戦闘! 異世界! スキルで! みたいな展開がねぇ!
どういうことだよ!
俺が使ってるの主に感知ばっかやぞ。風ブッパくらいだぞ攻撃。しかも爽快感とかは一切ない。
とにかく。
今回はやばい。
何回かいったけど、どうも一種類じゃないっぽいんだよ。
色々な症状がでる。
そんで、敵もいないわけじゃないからかかった時点で死亡フラグが完全に立つ。
ビーチフラッグできる程度にしっかり立つ。
しかも、心眼にも直感もどきにも病気? のほうにはひっかからないから、モンスターの仕業かどうかも判別できない。3階層目は病気にかかるのがデフォとかならもうね。
どうしたらいいんだ!
はい。
耐性がスキル欄に追加されていますね。
まぁ、派生する基本スキルの一部をとったから、耐性もある程度は一応ゲットできていますね。
スキルで取れるやつもとって――熟練度あげなきゃ使い物にはならなそうですね。
え? また死んで熟練度上げゲーが始まるの?
これ、俺の何回死んでもまぁまぁ人格は維持できるっていう微妙な特性がなければ終わってるよねぇ。
俺もなんでチャレンジしてるのか、できてるのかわからないような感じだし。
まぁ、やるんだけどさ……やるけどさぁ……
公式記録か掲示板でしかコミュニケーションとれないわけだが、これが俺にとっては絶妙なバランスになっているのだと思う。
なければさすがにあきらめていたと思うし。淡々と一人でこなすのは無理よ。文字だけとはいえコミュニケーションがあるのとないのとは全然違うよ。
他人がいて、同じく頑張っているというのは、ちょっとした心の支えにはなるのだ。
おっさんとかはまぁあれだし、他の人聞いてもあきらかに俺より才能があるから、別方面で絶望したくなるし、和尚は煽ってくるし死ねとしか言えないけど。
それでも、繋がりがあるから頑張れる。
――とか言って、「さっむ!」とかつっこめるくらいにはまだ保ってる。
なんていう、どちらかというとギリギリ感ある保ち方をずっとしている気もする。
そんな感じで。
では、死んできます。




