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yolo

作者: 朝馬手紙。

蝉時雨が脳味噌に語りかけてくる

「ようこそ、少し早い八月だよ」

昔、十代の頃の特権を放棄したけれど

今になって、お金を払ってでも休みたくて

一日、五百円でどうですか?


あぁ、もう楽しくない人生だ

あの頃は毎日、子供らしく笑顔で

アイスとか麦茶飲んでいたなぁ

思い返すと余計に苦しいけど

だけど思ったんだ気付いたんだ

今度は僕が他人を楽しませてあげる番

その順番が回ってきただけなんだね




蝉時雨が入道雲とおしゃべりしている

「ひさしぶり、今年も互いに頑張ろう」

今、大人の財力で飲み物には困ってないけど

家に帰って、テレビつけても面白く思えなくて

パチパチ、炭酸おかわりくださいな


あぁ、もうツマラナイ生活だ

近頃は毎日、大人らしく稼いで

挨拶とか礼儀覚えたんだぁ

思い返すと今日も失敗ばかりで

恥が増えたけれど、必死に、もがいたんだ

明日こそ僕も楽しく生きていく番

その順番を待ち続けている駅前




君はあの時、言ったね

「なんでそこまで待ち続けているの?」

だって、一度きりの生き地獄だもの

たまには楽をしてもいいだろう?

来年を、四年後を、次の連休まで、

それまで生きていられる自信がないんだよ

明日、誰が死ぬか分からないんだよ

you only live once.のメモ書きを

君から受け取った僕の気持ちを考えてみてよ



…暑いね、アイスでも食べようか




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