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見慣れると欲しくなる

 ある日、理恵と木更がネットサーフィンをしていると、有る人形が目に付いた。

 その人形は、身体こそ小さめだけれども、何故か頭だけが突出して大きいと言う物。

 その人形は内蔵のギミックで瞼が閉じたり、瞳の色を変えたり出来るらしい。

 当然二人はこの人形の存在も知っていた。

 しかし、いまいち好みでは無いという事から購入には至っていないのだ。


「最近多いよね、頭でっかちの子扱ってるサイト」


 理恵がぽつりとそう呟くと、木更も難しそうな顔で口を開く。


「そうよね。なんか大人気だよね。

でも、何で人気なのか解らない」


 そこまで言って、木更がふと思い出した様に言う。


「そう言えば、尚美ちゃんがこの手のドール大好きだよね」


 尚美というのは、同じ人形教室に通っている友人の名前。

 二人も尚美も自宅に沢山居る人形の写真を撮るのが好きで、良く写真の見せ合いをしている。

 その時に尚美が見せる写真に写っている人形は、どれもこれも今丁度ディスプレイに写っている様な、頭の大きい人形ばかりなのだ。

 理恵と木更が所有している様な、普通の等身バランスを持った人形なら、撮影の時に自立させる事も出来るだろうが、頭ばかりが大きい人形をどの様に立たせるのか。

 疑問は尽きない。

 正直な所、等身バランスが普通であっても、二人が持っているあの人形達は自立させる事がほぼ不可能なのに。

 疑問を持ちながら、頭の大きい人形が映し出されるディスプレイを眺める二人。

 理恵先導の元に次々とリンクを辿って行くと、突然理恵の手が止まった。


「どうしたの?」


 疑問に思った木更が問いかけると、理恵はディスプレイに映し出された写真を指さして言った。


「この子可愛くない?

今まで頭の大きい子はどうかと思ってたけど、この子は可愛いなぁ」


 その人形はキラキラと瞳に星が入っており、少しすぼめた口に、若干下膨(しもぶく)れした感のある顔をしている。

 それを見て木更は口を尖らせる。


「そうかしら?

だったら私はこっちの子の方が好みだけど」


 そう言って木更が指さしたのは、大きいながらも釣り目気味で、なんだか不満そうな顔をした人形。

 今度は理恵が口を尖らせる。


「う~ん、何かその子怒ってるみたいで何か微妙だなぁ」


 二人して『大きな頭の人形は好みではない』

と言っておきながら、その大きな頭の人形についての好みを主張し合う。

 結局は微妙と言っていた人形まで欲しくなってしまった二人だった。

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